2005年10月26日

研究者という生き物

私が所属している海外の研究グループがいくつかあるんですが、この内輪のMLにまわってくるメールが意外と面白い。例えば、先日には「超新星にも名前を付けよう!」という話題が流れていて、

 「超新星に名前をつけるってどうよ?みんなどう思う?」
 「いいねぇ、じゃあ嫁さんの名前をつけるってことにしようか」
 「ちょっと待ったぁ!嫁さんがいない人はどないしてくれるん?うちの彼女に、名前付けられるかどうか約束しちったんだけど、彼女のでもよい?150cmでかわいいんだよ。」
 「子供の名前でも良いね。子供の名前を付けることにしようか?」
 (私の記憶の中から抜粋)

と熱く盛り上がっておりました。しかし、超新星は死を迎えた星なんですが・・・いやいや、綺麗だから良いか。最近も、BBCが取材に来るという話題が流れていて、

 「BBCの取材陣が今度の会議を取材したいって。みんなよろしく。」
 「なんてこったぁぁぁ。俺のいない日にくるなんて!!!」
 「そんな悲しむなよ、ポチ。なんかパソの前の天文学者を撮ってもつまらんとかで、取材先は天文台に変わったよ・・・ふっ。」
 (私の渾身の意訳)

とこれまた熱いメールが流れていました。研究グループの性格にもよるんでしょうが、私も英語でそれぐらいくだけた文章書けるようになりたいなっと。文法的には砕けちったメールは書いているんですけど(笑)

投稿者 たかなし : 22:02 | - | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年10月26日

佐野さんの超新星

今月もUH88とすばるの観測のため、ハワイに来ています。
無事かどうかはわかりませんが、先ほどUH88の観測が終わりました。私とM1のKくんと二人っきりの観測だったので、かなりどきどきでしたがなんとかかんとかやりとげた、かな?

ところで、観測明けでデータ転送中に暇だったので、新聞記事を眺めていたら下記の佐野さんの記事を見つけました。佐野さんは有名な超新星ハンター(かっちょいい!)で、つい先日にもSN2005glという超新星を発見されました。超新星さがすのってかなり大変なはずなんですが、佐野さんをはじめ、日本の超新星ハンターの皆さんは次々に超新星を発見され、ただただすごいなぁと思うばかりです。私も、どうせなら日本の方の発見された超新星の測光観測もやってみたいです。

ところで、下記の記事、年間に1000個って、発見される数であって発生している数じゃないんじゃないかと思います。年間たった1000個だったら、なんと宇宙の狭いことよ(笑)

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<超新星>天文台技師の佐野康男さんが発見 北海道名寄

 北海道名寄市立木原天文台技師の佐野康男さん(45)が超新星を発見し、国際天文学連合から「SN2005gl」と認定された。日本人の天文愛好家が1983年に初めて超新星を発見してから70個目で、佐野さん自身も3個目となる。「北海道に美しい夜空が広がっていることを世界に伝えることができる」と喜んだ。
 発見したのは12日午後10時45分で、超新星はアンドロメダ座の棒渦巻銀河「NGC266」に位置する。名寄市内の自宅にある口径28センチの天体望遠鏡を使って観測した。明るさは16.7等級で、肉眼では見えない。同じ超新星は米国のグループも独自に発見している。
 超新星は、星が進化の最終段階で大爆発を起こして輝く現象で、年間に1000個程度発生していると推測される。しかし、暗いために観測は難しく、世界中のアマチュア天文家が発見できるのは全体の約1%という。
 盆地にある名寄市は大気のゆらぎが少なく、超新星のようなごく弱い光をとらえるのに向いている。
 佐野さんは97年と02年にも超新星を見つけ、「活躍する超新星探索者」(国立天文台)として知られる。発見の秘けつについて「毎日観測する。しかし、頑張りすぎない。宇宙のロマンを感じながら楽しむことが大切」と語った。(毎日新聞)

投稿者 たかなし : 01:20 | - | コメント (0) | トラックバック (0)

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