2006年1月29日

サンフランシスコ出張 そのB

発表は無事終わりました。質問を受けるとしどろもどろになるのですが、まあ、進歩はしている気がするので良しとしました(笑)。結局、KIPACには3泊だけで、日本にこれからとんぼ返りです。いまは、同行した先生のカードでおまけで入れるUAのラウンジでパソコンひらいて仕事をしているのですが、ラウンジ、良いですねぇ。数日前に空港のベンチで寒さに震えながら横になって寝ていたのとえらい違いです。

ラウンジには、ビジネスコーナーの他にリラクゼーションのコーナーもあるのですが、こういうところを狙って小さなプラネタリウム、売り込めないですかね。出発前のひととき、マッサージチェアでお酒飲みながら星空の下でヒーリングなんて、なかなか良いと思うんですけどね。こういうところの利用者は色々と影響力の大きな人も多そうだし、費用対効果も高そうな気がします。

空港のラウンジに限らず、高層ビルのてっぺんにあるようなラウンジのようにちょっと高級感があるところに行くと、ヒーリングプログラムとして星空がある、というのはなかなかよさげな気がします。プラネタリウムを作っている業者さんは、ぜひぜひ売り込んでみて下さいませ(笑)

投稿者 たかなし : 02:38 | - | コメント (1) | トラックバック (0)

2006年1月27日

サンフランシスコ出張 そのA

昨日は、20分で着くはずのところを1時間半近くドライブして目的地、KIPACにたどり着きました。KIPACはスタンフォード大学に付属している研究所で、正式名称はKavli Institute for Particle Astrophysics and Cosmologyで、財団?の寄附で作られた研究所だそうです。寄附、良いですねぇ。このKIPACは、Stanford Linear Accelerator Center(SLAC)の一画にあり、このSLACに付属しているGuest Houseに泊まっています。なかなか綺麗で良いところです。

今日の会議は、朝の8時半から夕方まで。自分が関係している内容はなんとなくわかるんですが、普段関係していないよーなことは早口で言われると、なに言っているのかさっぱりわからん!幅広く勉強しておかなきゃいけないですね。朝ご飯もランチもプレゼンを聞きながらと、なかなか大変な一日でした。

大変だったといえば、晩ご飯。お約束のようにさんざん道に迷って、結局メキシカンなお店に入ったんですが、料理が名前からはさっぱり想像付かない。日本のようにディスプレーや写真があるわけじゃないので、とにかく数少ない意味がわかる単語「chiken」が入ってた料理を頼んだところ、付け合わせに山盛りで“あんこ”が出てきました。いや、正確に言うと、甘くないあんこなんですが、見た目も歯触りもあんこそのまんま。これは単純に「ぶらっくびーん」というそうです。3歳くらいの女の子にストローの取り出し方を教えてもらったり、色々と勉強になるレストランでした・・・。明日もがんばろっと。

投稿者 たかなし : 14:27 | - | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年1月26日

サンフランシスコ出張 その@

今日からサンフランシスコ出張です。目的は、Stanford大で行われるSDSSの超新星サーベイ計画の会議に出席して、自分の仕事をアピールするため。がんばります。

とりあえず、初日の今日は時間が空いたので、サンフランシスコの中心街をうろうろしてきました。前回までで大体有名な場所は見終わっていたので、今回は中心街にあるCalifornia Academy of Scienceという科学館に行ってきました。写真を見ると小さな感じがしますが、実際にかなり小さいです。サンフランシスコの科学館なんだからもっとでかいに決まってると勝手に思い込んでいたので、少々拍子抜けです。まずはミュージアムショップに面白いものが売っていないかのチェックをしたのですが、本が多少置いてある程度で、これなら日本の科学館のミュージアムショップの方がよほど良いですね。館内は2フロアあり、主にサンフランシスコの自然を中心に紹介してあったのですが、特に工夫のある展示はなかったと思います(最近、色々な科学館を見ているので目が厳しくなってきているかもしれませんが^^;)。館内ツアーも行われていましたが、説明員はたったの1人でした。ただ、2FにAstrobiologyのコーナーが作られつつありました。CaliforniaといえばAstrobiologyが盛んな大学がいくつもありますからね。天文のコーナーは特に作られてはいなかったのですが、ハッブル宇宙望遠鏡が先日公開したばかりのオリオン大星雲の画像が既に説明とともに飾られていました。ここらへんの対応が早いのは、さすがといった感じです。お値段は学生は4.5ドル、大人は10ドルでした。結構お高い印象ですが、この内容でこの値段設定で本当にお客さんは入るんでしょうかね?アメリカの科学館というと、ヘイデンとかスミソニアンとかめっちゃすごいというイメージがあったのですが、地方の科学館との格差は激しいのかもしれないですね。

投稿者 たかなし : 09:08 | - | コメント (1) | トラックバック (0)

2006年1月24日

leonet

天文学会の会場に託児所の設置をという活動をしていたleonetという組織があるのですが、参加者の皆さんのやりとりをたまたまgoogleで引っかけたので、紹介しておきます。育児をされている方は強い。見習わなければ。

http://sunrise.hc.keio.ac.jp/~mariko/gakkai/leonet/flight.txt

投稿者 たかなし : 17:30 | - | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年1月20日

九段小の観望会

今日は九段小学校の天文教室のお手伝いに行ってきました。科技館の木村さんや理研の川井さん、天文センターの半田さんらが中心になって行っているシリーズものの天文教室で、今日はすばるの観測をやりました。理科大の学生さんが中心になって結成している科技館の観望会チーム(?)「煌」のメンバーさんががんばって望遠鏡を使って子供たちに星を見せていました。私はちょこちょこと周りで遊んでいるだけでした(笑)。それにしても子供達に顔を覚えられるのって嬉しいですね、やっぱり。一期一会な天文教室もいいですけど、やはり互いに顔見知りになれるような機会も楽しいので、今後はそういう活動もどんどん増やしていこうかなっと。

反省としては、もうちょっと望遠鏡操作の勉強しなきゃいけないなと思いました。まあ、その場でなんとかなったんですけど(毎回そうだから、しっかり覚えようとしない)。

そして、今日は、研究用プログラムのバグを発見してしまいました。来週、サンフランシスコまで行って発表なのに(しかも、ライバルの前で)。とりあえず必死で解析をやりなおしています・・・あー。

投稿者 たかなし : 04:11 | - | - | トラックバック (0)

2006年1月18日

「死を招く援助」

小学校3,4年生の頃だったかと思いますが、「死を招く援助」という本を読んだ事をよく覚えています。私の父は開発経済学を専門とする研究者なので、家には経済系の新刊がたくさん転がっていて、この本もそのうちのひとつでした。父の専門とする分野をこっそり勉強して驚かせてやろうといった程度の気持ちでこの本を手に取ったのですが、なかなか子供にはびっくりする話がたくさん紹介されていてショックを受けたのを覚えています。

本の内容をおおざっぱに言えば、いい加減な開発援助では、貧富の差を減らすどころか益々広げているに過ぎないという話だったと思います。父から聞いたのか、その本で読んだのかは記憶が定かではありませんが、例えば貧困層のために井戸を作るための資金を援助しても、ほっておくと地主の土地の中に井戸が作られてしまい、井戸の水をくむために立ち入り料を地主に払わざる得なくなって、ますます貧富の差が拡大するなんて事例があったのを覚えています。資本主義の隆盛と共産主義の凋落の中、資本主義が完全な勝利をおさめたかに見えた1980年代後半に出版されたこの本は、いけいけな雰囲気の中で開発経済学が見落としてきた問題を提起したたいへん面白い本でした。なぜ今頃こんな話を思い出したかと言うと、現在の科学系アウトリーチ活動も、ただいくらアウトプットしたというだけでなく、そのアウトプットがどのように活かされたかについて議論出来るくらい、十分に地盤が整ってきたのではないかと最近考えていたからです。

経済と違って科学知識が不足しているからといって死ぬことはあまり考えにくいですが、いい加減な援助は効率が悪いという話や、ただただ無計画に資金をばらまいても人々の向上意欲を喪失させるなんて話は、経済も科学普及も同じでしょう。私の父の最近の専門は貧困層を対象としたマイクロファイナンスなんですが、これは限られた資本でいかに効率よく全体の底上げを図るかという問題だと言えます。その解として、例えばビッグプッシュ理論(ある程度まで経済レベルが上がれば、あとは自力で貧困から脱出できるのでそこまでをしっかり援助する)なんかは、そのまんま科学教育の話に適用出来そうな感じがしてなりません。もちろん、“科学知識援助”の方は、例えば科学コミュニケーションといった双方向性を重視した手法を用いたりと、優れた手法を採り入れて行われていると思いますが、いろいろと先人の知恵に学ぶことが多いんじゃないかなと思ったので、忘れないようにここにメモしておきます(笑)

投稿者 たかなし : 08:16 | - | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年1月2日

謹賀新年

みなさま、新年明けましておめでとうございます。
今年もいろいろと実現していきたいと思いますので、どうぞよろしくお付き合い下さいませ。

さて、昨年末、25〜29日までハワイ・すばる望遠鏡に出張してきました。
buffer観測といって、先月分の観測が曇った分を補償してくれた観測を担当しに行ってきました。わずか半夜の割り当てだったのですが(しかも風邪でへろへろでしたが)、なんとか無事に観測を済ませることが出来ました。目標としていた天体は残念ながら検出出来なかったのですが・・・^^;

すばるを使った観測では、天文学者とその見習いたちが実際にマウナケア山山頂の観測施設まで行って観測を行うのですが(一部、ふもとの観測施設からリモート操作で行える観測もありますが)、ずっと山頂にいるわけではありません。高山病のおそれがあるため、山頂には14時間以内しか滞在してはいけないという決まりがあり、観測前に山の中腹にあるハレポハクと呼ばれるベースキャンプから山頂まで上がり、観測後にまたハレポハクに戻るという生活を送ります。

ハレポハクのすぐ近くには、オニヅカビジターセンターという一般の観光客向けの施設があり、夜間にはそこで観望会なども行われています。日本からの観光客も多く、すばるグッズをはじめ、様々な天文系グッズを取り扱っています。さすがにアメリカ、様々な天文グッズが売られています。写真には、天球クッションが写っているのですが、わかりますか?やはり、グッズを作るなら最初から英語圏で売ることを前提に、英語で作らないといけないですね・・・市場規模が違います。というわけで、今年の目標のひとつは英語圏でも売れる天文グッズを作ること。がんばります(笑)

投稿者 たかなし : 22:17 | - | コメント (0) | トラックバック (0)

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