2005年7月31日
ATPは国境を越えて
先週、インドネシアはバリ島で開催された 国際天文学連盟アジア太平洋地域会合 (APRIM 2005) に参加してきました。今回は Education & Popularization のセッションがあったので、それに参加するためです。(サイエンスの方の発表は、先月ボストンで済ませてきたので、今回は天文学の発表はしませんでした。)
バリ島のリゾートホテル、The Westin Resort で開催されたこの会合、名前のとおりアジア太平洋地区からのたくさんの参加者でにぎわっていました。日本人も多かったですが、目立ったのは Education セッションに参加する日本や韓国の高校生・中学生でした。そんなころからこういう発表の機会があるなんて、なんて恵まれているんでしょう。
Education & Popularization セッションでは、高校生の発表をはじめ、古代文明を題材にしながら天文学を紹介するメキシコの事例や、戦争で天文台が破壊されてしまったイラクで天文学を復興させようとしている方の発表など、なかなか聞けないトークが多くありました。いつの日か、あの国にも空襲の心配などせずに夜空を見上げられる時が来ますように。
私は、もちろん天プラの発表をしました。ポスター発表+口頭2分という厳しい条件でしたが、かなりインパクトのある発表だったようです。そりゃまあ、トイレットペーパーですし。口頭発表を終えて壇から降りるやいなや、先のメキシコの事例を紹介していた女性天文学者が駆け寄ってきて、「ちょっと見せて。すばらしいわ。」と。そのあとも、日本の高校生や地元インドネシアの天文学生の皆さんに ATP を70cmずつお渡ししました。もちろん日本語ですが、ハワイの臼田さんのご協力により作成した英訳を別に印刷して持って行きました。気づいたらみんな持ってかれていてなくなっていましたが。ともあれ、ATP を良い看板に、カルタや宇宙打や画像アーカイブによる 『革新的な天文学普及の取り組み』をしっかりアピールできたと思います。 『ATPは国境を越えるねぇ』とは、日本から参加した高校の先生の談。まさにそのとおりでした。
海外でもいろいろなアウトリーチ活動が行われているようです。韓国の国立天文台に相当する KASI での広報普及活動の取り組みや、インドネシア バンドン工科大学(ITB)の天文学生による活動などが印象に残っています。特に ITB では、50人近くいる天文学生のうちの半数程度が、サークルのようなものを作って普及活動をしているとのことでした。このHIMASTRONメンバーたち、ポスターを作って高校に出かけたり、公園などの公共スペースで観望会を開催したりしているそうです。まるで天プラや 天の川急便 のようですね。彼ら・彼女らとはいろいろな話をすることができました。そしてセッションで配りきれなかった ATP の残りは、彼らにプレゼントしてきました。赤道直下のあの場所で、インドネシアの皆さんにかわいがられていることでしょう。
HIMASTRON のページ、英語版がないのが残念ですが、ふとわれに返ると天プラも英語ページはないのでした。。夏休みで時間のある天プラの皆さん、英語サイトを作って天プラと一緒に世界に飛び出しませんか?
投稿者 平松正顕 : 21:42 | hiramatsu log
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コメント
今日は よろしくお願いしますね^^すごいですね^^
投稿者 グッチ コートアウトレット : 2012年11月10日 05:27