2006年2月19日
科学技術コミュニケーター若手交流会
昨日、東大本郷キャンパスで開かれた交流会に参加してきました。科学技術館 での科学ライブショー ユニバースでのアシスタントを終えて直行だったんでちょっと慌しかったですが、本当に参加してよかったと思える会でした。企画してくださった皆さんどうもありがとうございました。第2回も期待してます。
北大、早稲田大と並んで東大にも作られた科学技術インタープリター養成講座の有志が呼びかけ人となって、大学で科学コミュニケーション関係のコースを受講している方、様々な実践活動をされている方がおよそ50名くらいいらっしゃいました。平松も天プラの活動を紹介させていただきました。詳細なログは Membrane さんのブログにありますので興味のある方はぜひ。
個々の発表については時間が10分足らずということもあって、なかなか深い議論まで到達できなかったのが残念でしたが、率直な感想としては、「『科学コミュニケーション』と呼ばれるものに参加している人が我々くらいの世代にこんなにいるなんて!」という驚きが一番でしょうか。東大などの養成講座の存在は知っていましたが、3大コース以外の大学のコースとして、サークルとして、会社として、こんなにたくさんの特徴ある活動が行われているのは今回初めて知りましたし、そこにいるみなさんが傾ける情熱にも心打たれました。
そして意識したのは実践と内省の重要性ですかね。北大CoSTEPはサイエンスカフェ、ラジオ、ポッドキャストなど徹底して実践重視なのに比べて、東大の養成講座はコースの中で一般の方と触れ合う機会がそんなに多くない、という印象を受けました。(短い発表の中での印象なので間違ってたらコメントください。)北大・東大・早稲田でそれぞれの目指すところが違うので良い悪いの二元論では計れないですけど、コミュニケーターやインタープリターを育てるのであればやはり実践投入とフィードバックがもっと重要視されてもいいのではないかと思っています。さらに全国にはこういう会合にはあまり登場しないけれど長期間地道に活動してきた集団が数え切れないほどあるはずですから、その方たちの足跡をしっかり辿っていくことも重要でしょう。"Science Communication" という舶来の言葉が登場する前から素晴らしい活動をされている方はたくさんいらっしゃいます。
億単位で国の予算もついて「科学コミュニケーションバブル」ともいうべき状況になりつつある昨今ですが、うまくバブルを利用させていただきつつ、踊らされないようにしっかりと足場を固めていかなくてはいけません。みんなで繋がって、大波に飲み込まれないメガフロートを作りながら個々にはうまく波力を利用する、そんなネットワークが今回の会合を期に立ち上げられたらいいなと思います。ぜひ共同戦線を張りましょう。花見花見。
投稿者 平松正顕 : 22:16 | 科学コミュニケーション
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科学コミュニケーションブログ : 2006年2月19日 22:44
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コメント
交流会ではお疲れ様でした。
科学コミュニケーションバブルという言葉は交流会にて初めて耳にしましたが、バブルで終わらせないために課題は多いですよね。これからもぜひ。花見花見!
投稿者 Fujinukin : 2006年2月20日 00:17
CoSTEPの某YSです。
北海道から参加したかったですよ〜。
やっぱし、平松さんのおっしゃるとおり、以前から活動をされている方がいっぱいいて、舶来の概念を押し付けるのではなく、
地元の先人たちと共に歩んでいくのが使命だと思っています。
こちらでは、ちょうど出前授業のプロジェクトの本番で、
教員免許をもっていない人が、子供に科学を伝えることを、
1から学習して、その成果として小学校で授業をしました。
とっても良い出来でした。
コミュニケーターと教師の関係も重要だと思います。
花見企画いいですね。ぜひ参加したいです。
そのときは呼んで下さい!文字通り、北海道から飛んできます。
投稿者 YS-11k : 2006年2月20日 03:37
> Fujinukin さん
若干バブル気味ですよねぇ。でもバブル始まる前から頑張ってたグループもたくさんあるし、じっくり行きましょう。
> YSさん
東大や早稲田と比べてもCoSTEPは実践という意味で突出しているというのを改めて実感しました。ぜひ今後とも面白いことやってのけてください。天の川急便北部方面隊も。
花見、ここでいうところの花見とは『ゲリラサイエンス花見』ですよ。望遠鏡出して金星あたり見せつつ隣ではDNA抽出とか。その他諸々ネタを持ち寄りましょう。上野辺りでぜひ。
投稿者 平松正顕 : 2006年2月21日 00:42