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2007年2月8日

サイエンスカフェ本郷

さる2月3日(土)、東京大学本郷キャンパスで「第1回 高校生のためのサイエンスカフェ本郷」のお手伝いをしてきました。理学系研究科/理学部の主催で、東大がオフィシャルに開催する(たぶん)はじめてのサイエンスカフェでした。

参加した高校生は50人くらい。まず小柴ホールで若手研究者のキートークを聞きます。お話された大城さんはとても気さくな感じで、ご自身が研究者を目指したきっかけや今の研究の面白いところなどをお話されました。主題がDNA関連ということで、高校生物ではせいぜいメンデルの法則くらいまでしか習わなかった僕にとっては「未知の世界」でしたが、わかりやすいプレゼンで楽しめました。そんな僕を尻目にバシバシと鋭い質問を飛ばす高校生たち。感服です。

そのあと、10人くらいの小グループに分かれて、ケーキとコーヒーを片手にフリートークです。各テーブルに大学院生が二人ずつ入り、チューターを務めました。僕は医科学研究所で研究している生物化学専攻D2の女性と同じ班に入りました。キートークのテーマがDNAということで、生命関連の質問をしたくてうずうずしている高校生もようでしたので、たいへん心強いパートナーでした。高校生たちはお互いに初対面なのでどうしても最初は硬くなってしまいがちですが、それでも質問をどんどんぶつけてくれたので、フリートークに用意された1時間なんてすぐに過ぎてしまいました。

全般的には、高校生といろいろなことを話せたし、楽しんでもらえたのではないかと思います。なにより自分たちも楽しかったので。宇宙と生物という違うバックグラウンドを持ってひとつのテーマに向かったわけですが、お互いに新しい話ができて面白かったのです。地球外生命にも地球生命と同じようなDNAがあるかどうかとか、最初の生命はどう生まれたかとか、高校生は特に意識はしなくても「アストロバイオロジー」と呼ばれる分野に切り込む質問を出してくれました。まだ確立していない分野なので、ある程度の科学的知識に基づいていれば「何でも言える」という面白さもあります。いろんな考え方、いろんなアプローチの仕方がある、ということが高校生に伝わったならよかったと思います。

欲を言えば、高校生同士の会話をもう少し促せたらよかったかなぁとおもいます。高校生と我々チューターとの間の会話はそれなりにできたのですが、なかなかディスカッションというところまでは持っていくことができませんでした。高校生同士で話すことができたら、またいろいろと刺激を受けることもできたと思います。現状でも高校生たちは楽しんでくれたようなので、あれはあれでよかったのだと思いますが。これはどこのサイエンスカフェでも課題に挙げられていることですが、なかなか難しいですね。

投稿者 平松正顕 : 00:43 | サイエンスカフェ

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