2008年4月22日
天文と気象
台湾ではよく雨が降ります。すっきりとした晴天は、ここ2週間のうちではほとんどなかったように思います。
日本でいうところの気象庁に相当すると思しき組織は、中央気象局でしょうか。このウェブサイトには、台湾全土の天気予報や現在の気象状態、気象衛星(MTSAT=ひまわり)の画像、台風情報などがまとめられています。左のメニューの『天気観測』から『目前天気』を選ぶと、台湾各地の現在の気象状況と過去24時間の気温や降水量の変化なんかが見られます。すでにこちらでは真夏日が到来していたりする様子もわかります。まだ4月なのに。
面白いのは、メニューに『天文星象』という天文のコーナーがあるところです。大学で天文学を研究しているというと、「じゃあ就職先は気象庁?」などと言われたりした経験は、天文やってる人ならあるかもしれません。確かに空見上げてますし、晴れるのか曇るのかという問題は天文観測にとって重要な要素ではありますが、天文と気象が直接関係しているわけではありません。日本の気象庁のページには天文関連のことは書かれていないようですし。東大理学部天文学科の沿革をたどると、大学創設の翌年に設置された『観象台』は1882年に天象台と気象台に分かれ、それ以来分かれたままです。このときの天象台が、今の国立天文台の源流になるわけですね。
で、台湾の気象局のページ、天文現象カレンダーや星座の位置、日の出日の入りの時刻の表などがあるようです。国立天文台の天文情報センターのような役割でしょうか。星座の名前が漢字になっているのも面白いですね。うしかい座が"牧夫"。確かに。いっかくじゅう座は"麒麟"でしょうか。なんだかイメージされるものが少し違うような気もしますね。星座はIAUが決めた88個が世界中で使われているわけですが、こういう翻訳の少しの差で、思い描かれる世界が微妙に違ってくるのかもしれません。
天気予報を知りたかっただけなのに星座の名前まで教えてくれるとは、なかなか面白いサイトです。
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コメント
カッコいい!興味をそそりますね(^m^)
投稿者 グッチ ベルト メンズ : 2012年11月10日 05:03