2008年4月26日
アメリカ製ALMA動画
3月18日のエントリでALMAのアンテナを運ぶ台車のビデオリリース(ヨーロッパ製)を紹介しましたが、今度はアメリカ陣営が作ったALMAの動画をご紹介。
ALMAは、日本と台湾、アメリカとカナダ、ヨーロッパ、そして建設地であるチリの国際共同プロジェクトであることは前書いたとおりですが、各地で盛んに広報活動が行われているのも特徴の一つかもしれません。日本では国立天文台が窓口になって計画を進めているわけですが、建設の様子を記録した動画を作成しています。つい先日、日本が担当する16台のうち4台のアンテナの組み立てがおわった、というニュースも出ていました。右の写真は、日本が担当したアンテナの一部です。
アメリカでは、国立電波天文台(NRAO)が窓口を務めています。今回ご紹介するのはこのNRAOが作った動画3種類です。日本の建設記録映画がどちらかというと癒し系?的ビデオになっているのに対して、アメリカのはカッコいい系にまとまっています。これも各国の個性でしょうか。
"Watch the Universe"と名付けられたページに、その動画があります。長さには3種類あって、16分間でALMAをしっかり説明する "ALMA Feature"、4分半で簡単に紹介する "ALMA Trailer"、1分半のショートムービー "ALMA Teaser"です。Teaserは、以前Youtubeに載っているのを紹介したのと同じものですね。英語が聞き取れなくても楽しめます。ALMA Trailer には、日米欧の窓口機関のロゴが並んでいます。もちろん国立天文台のロゴもあります。ALMA Feature は、、なんか縦横比が微妙に狂っているような気がするのですが、、。
ALMAの完成予想図を見ると、3種類のアンテナがあることがわかります。アンテナのメインのお皿部分の前(空の側)にある4本の足のような構造、"副鏡ステイ"と呼ばれるところが違いますね。これが直線になっているのがヨーロッパが作るアンテナです。丸くなっているのが日本とアメリカのアンテナですが、上で紹介した完成予想図で、4本の"足"がメインのお皿いっぱいに広がっている(図では左の手前)のがアンテナ、お皿の中から足が出ている(右奥に少し小さく描かれている)のが日本のアンテナです。各国のアンテナ担当者が一番性能の出る形を追求して設計したのですが、それぞれ個性のある形になってます。
ALMA Trailer には、数台のパラボラアンテナが出てきます。アメリカが作ったビデオですが、日本のアンテナも出演しています。上記を参考にどの国が作ったアンテナか確認しながら見ると、あなたもALMAマニアの仲間入りです。(このビデオが撮影された時には日本のアンテナが3台、アメリカのアンテナが1台しかなかったので、アンテナの並びを見れば一目瞭然ではありますが…。)
投稿者 平松正顕 : 19:30 | 科学コミュニケーション
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