2008年5月24日
超新星爆発、その瞬間
超新星爆発の瞬間が捕らえられた、というニュースがでています。詳しくは astroarts を。
アマチュアも含めた多くの天文関係者が「超新星爆発の瞬間を見たい」と思っていたはずですが、ついにそれを叶えてしまった人が現れたということですね。とはいっても目ではなくて地球周回軌道上のエックス線望遠鏡での話。こういう場合、リアルタイムに観測データを地上に降ろして研究者がそれを見ているということはあまりないと思います。が、今回使っていたSwiftという観測衛星は突発天体観測用の望遠鏡なので、ひょっとしたらそれが可能だったのかもしれません。でもまさか超新星爆発の瞬間だなんて最初は思わないかもしれないし、機械がおかしいんじゃないかとかいろいろ悩んだんじゃないでしょうか。
この発見をしたAlicia Soderbergさん、ウェブページを見るとなんと博士号を取ったのが2007年。僕とたぶん半年しか違いません。そして今はハッブル・フェロー。先日紹介した「天文学者になりたいかー!」の文章でも、人名のつく研究員ポスト(Hubble/Spitzer/Jansky/Chandraとか)は極めて難関であると書いてあったので、優秀な方なのでしょう。いやーすごい。今回の発見はとてつもない幸運ですが、ちゃんと準備していたからこそ幸運を受け止められた、というのはノーベル賞の小柴さんのおっしゃる通り。Nature のページに "I definitely won the astronomical lottery." 「天文学の宝くじ当てちゃった」という彼女のコメントが出ていますが、宝くじも買わなきゃ当たりません。
そしてこの発見は雑誌Natureで報告されるわけですが、普段夕食をよく一緒に食べに出かけているうちの大学の助教授さん(香港出身)が共著者に名前を連ねているのを見てびっくり。そういえば、台北で記者発表があるとかいう話だったのです。今度話を聞いてみよう。
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コメント
いやーこのニュースにはびっくりしました。。。
Caltech卒業したばっかりじゃん?!と思い、その辺の人に聞いてみたら、超優秀な学生であちこちから引っ張りだこだったよ、とのこと。やはり。すごいなぁ〜。ちなみに、美人だという情報もゲットしました(笑)
投稿者 inami : 2008年5月25日 09:55
いやーやはりそうでしたか。
というか、今論文検索してみましたが、筆頭著者での査読論文14本のうち、今回の含めてNatureに3本。にわかには信じがたいほどの業績ですね。そりゃハッブルフェローで採用されるよ。
投稿者 平松正顕 : 2008年5月25日 18:45