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2008年8月6日

競争と協力

ミュンヘン郊外での研究会を終え、ヘルシンキ大学天文台でワークショップに参加しています。写真はヘルシンキ市街中心部の大聖堂。時計が10時を指してますが、夜10時です。なのにこの明るさ。そして8月というのに最高気温が20度に届かないという、涼しいを通り越して寒い気温。北欧恐るべし。

ミュンヘンの研究会では時差ボケもあってブログ更新できませんでしたが、非常に有意義なミーティングでした。この前も書きましたが、我らがASTEの最大のライバルであるヨーロッパ陣営のAPEXの研究者とも情報交換でき、アクティブに結果を出し続けている各国の研究者とも話ができ、研究のトレンドも見て取ることができました。面と向かってのディープなディスカッションに参加すると、日常的に論文に目を通しているだけではわからない最先端が見えてきます。研究所で認められている予算的にそんなに頻繁には出かけることができませんが、年1回でもこういう研究会に参加して世界のトレンドを感じとっておくことが重要だなと思いました。あとはやはりこういう場で自分の研究をちゃんと宣伝することも重要です。毎日大量に生産される論文では見過ごすことがあっても、研究会で会って話をした人の論文なら目にも止まりやすいですしね。

ここヘルシンキ大学では、僕のメイン観測ターゲットであるカメレオン座分子雲の観測的研究をやっている研究者が数人います。この領域は南半球からしか観測できませんが、フィンランドもヨーロッパの天文学研究連合体であるESOに参加しているので、チリにある望遠鏡にアクセスすることができるわけです。こちらのワークショップはミュンヘンでの研究会とは違って比較的「身内」のコラボレーションを探る類のものなので、和やかな雰囲気の中ディスカッションができます。発表相手がライバルである場合は自分の持ってる(論文にする前の)データを全部明らかにしないことが多いわけですが、こういう場では「まだよくわからないんだけどこういうデータもあって、、」みたいな話も可能です。競争と協力があってこそ有限の資源(お金とか頭脳とか)を最大限に引き出した研究ができるわけで、こういう場をしっかり活用して次の段階に進んでいきたいものです。

投稿者 平松正顕 : 05:34 | 海外出張日記

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コメント

今月から約5年半ぶりに活動を再開した歌手、華原朋美(38)が24日、東京・国立代々木競技場第一体育館で行われた音楽イベントに出演、復帰後初めてライブを行い、再出発を誓った。(サンケイスポーツ)

投稿者 ルイヴィトンコピー : 2013年1月28日 15:26

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