2009年10月9日
オバマさんと星を見る
連日発表が続いているノーベル賞ですが、まさか平和賞がオバマ大統領に行くとは思いませんでした。核なき世界という宣言は素晴らしいと思いますし、ロシアとの軍縮交渉もいいと思うのですが、ちょっと授賞は早すぎやしないかと。今後への期待も込めての受賞なのかもしれませんが、それにしてもびっくりでした。
とてもタイムリーなことに、昨晩オバマ大統領主催の天体観望会がホワイトハウスで開かれたそうです(CNNニュース)。世界天文年のページにもニュースとして出ています。地元の中学生が招待され、20台以上の望遠鏡と天体シミュレーションソフトを使った簡易ドームでのプレゼンテーションを楽しんだようです。これに先立って発表されたホワイトハウス報道官の言葉がこちら。
the President and First Lady will host an event at the White House for middle-school students to highlight the President's commitment to science, engineering and math education as the foundation of this nation's global technological and economic leadership and to express his support for astronomy in particular - for its capacity to promote a greater awareness of our place in the universe, expand human knowledge, and inspire the next generation by showing them the beauty and mysteries of the night sky.
大統領夫妻は、ホワイトハウスで中学生のためのイベントを開催します。これはこの国の技術と経済のリーダーを育むための基礎となる科学、技術、数学教育に対して大統領が深く関与することを示し、特に天文学への支持を表明するためです。なぜなら、天文学はこの宇宙における我々の立ち位置について気づかせてくれるとともに、次代を担う世代に対して夜空の美しさと不思議さを示すことで彼らを鼓舞することができるからです。
なんと心強いお言葉!
オバマさんの開会あいさつはこちら。
「ガリレオは望遠鏡を夜空に向けて世界を変えた。次は君たちの番だ。」アメリカンな言葉ですね。
さあ世界の首脳の皆さん、ノーベル平和賞を獲ったオバマさんを見習って天体観望会を開きましょう。
日本の政治家の中にも天文好きな方は何人かいらっしゃいます。民主党では現法務大臣の千葉景子さんがそうであるという情報が天プラMLに流れていました。確かにこことかこことか見るとそのようです。自民党では、前財務大臣の与謝野馨さんとか船田元さんがそうですね。与謝野さんが文部大臣だったころ、天文誌SKY WATCHERのインタビューを受けていたのを覚えています。別に天文学だけに肩入れしてもらおうという魂胆ではありませんが、予算や政策を主導的に策定していかれる政治家の皆さんには、天文学を含めた科学について、各専門分野の知識というよりはその手法(予算1/3にしたら研究計画が完全に狂う、とか)について、理解していただいてほしいな、と願う今日この頃です。
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