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2009年3月17日

Full Power for Full Science

若田さん搭乗のスペースシャトル ディスカバリー、無事に打ち上がりましたね。日本人として初めての宇宙ステーション長期滞在、いろんな実験もされるそうなのでぜひいろいろな知見を発信して欲しいですね。

今回の打ち上げもNASA TV でみることができます。こちら。NASAのロケット打ち上げでは、打ち上げの瞬間にカウントダウン読み上げ担当の人がそのミッションを端的に表す決め台詞を言うのが習慣と言ってもいいでしょう。今回は、
"booster ignition and lift off the space shuttle Discovery, taking the space station to full power for full science."
でした。日本のニュースでは『科学のためのパワー全開で打ち上げ』と訳されたりしていましたが、今回のシャトルミッションで最後の太陽電池パネルが取り付けられて宇宙ステーションの電力環境が整うことを考えると、訳をもう少し工夫した方が雰囲気が出るかもしれません。こういう決め台詞的なものは訳すのが難しいですけどね。ともあれ、今回で電力が整って、日本のモジュールもあと1回の打ち上げでそろって、材料科学・生命科学から天文学までいろいろな実験と観測が始まります。小学校のころに図鑑で読んだフリーダム宇宙ステーション計画から紆余曲折を経て、いよいよ完成が近づいてきたことも感慨深いです。移る時代の中でスペースシャトルの退役やデブリの危険性が議論され、宇宙ステーションそのものの意義まで問われるようになってきました。これまでの関係の皆さんの努力に改めて敬意を表すとともに、科学コミュニケーションのひとつの事例として、宇宙開発や天文学がどうして必要なのか考えるきっかけにしたいと思います。

投稿者 平松正顕 : 00:23 | hiramatsu log

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コメント

ディスカバリー号の打ち上げを、リアルタイムで見ていました。
何度も故障が見つかり、打ち上げ延期のニュースが多かったですが、無事出発してくれて、なんだかとても嬉しい気分です。
打ち上げは、日本時間で16日8時43分でした。ものすごいエネルギーで宇宙へ飛んでいく様子は、圧巻ですね。
NASA TVの映像がクリアで美しかったです。

若田さんは、たくさんのミッションをこなされるようで、あまり無理せず、頑張って欲しいです。

宇宙はこんなに広くて大きくて、地球はその中の小さな存在です。でも、こんなに暖かく、生命に満ちあふれた素晴らしい星は他に無いと思います。
このことを、皆が意識するようになったら素敵ですね。
天文学は、それを気付かせてくれる大切な学問です。

投稿者 sopuranovoce : 2009年3月17日 04:24

打ち上げはパソコンの小さなディスプレーで見ても迫力がありますから、実物はどれほど大迫力か想像もつきません。一度見てみたいものです。

広い宇宙の中の小さな地球、というのを明らかにしたのは天文学ですが、同時に太陽系以外にも多種多様な惑星が存在することを明らかにしたのも天文学です。ケプラーやCOROTなど地球型惑星発見のための宇宙望遠鏡によって、第2の地球というべき惑星が発見されるのもそう遠くないかもしれません。でも、そんな天体が見つかったからと言って地球の大切さが失われるわけではないですし、逆に地球について改めてよく考えてみるきっかけにもなるでしょう。宇宙観や世界観の構築から翻って自分や周りの存在に気づかせてくれる、天文学はそういう側面も持っていると思います。

投稿者 平松正顕 : 2009年3月18日 01:04

突然訪問します失礼しました。あなたのブログはとてもすばらしいです、本当に感心しました!

投稿者 ヴィトン コピー : 2013年3月13日 19:33

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