2010年9月19日
アタカマの天の川
2度目の8日間ALMA OSF滞在を終えて、サンチアゴに戻ってほぼ1週間。書きたいネタはたくさんあるんですが、木曜日はハワイの電波望遠鏡SMAの観測提案締切、今は日本の天文学会の発表準備(チリ出張と重なっていけないので、共同研究者に代理発表をお願いしました)でなかなか(心の)余裕がありませんでした。
先日までのOSF滞在は、夜シフトでした。ALMAの望遠鏡とそれを動かすシステム全体は1日3交代制で休みなくチェックが続けられています。昼シフトは午後3時から午後11時くらいまで、夜シフトは午後10時半から午前6時半くらいまで。この2チームは天文学者からなり、本観測に向けた様々な試験をしています。残りの時間はエンジニアさんたちが技術的問題を解決するための時間です。
で、夕飯食べて夜シフトが始まるまでの時間に撮ったのが、この写真です。撮影機材は、Canon EOS Kiss X3 + Canon EF-S 10-22mmで ISO 3200, 露出60秒。カメラがやってくれるノイズ低減処理だけ行っていて、その後の処理は何もしていません。つまり60秒シャッター開いてるだけでこんな写真が撮れてしまうわけで、最近のデジタル一眼レフカメラはすごい、の一言です。写真撮った後カメラのモニタに表示された画像を見て、そのすごさに暗闇の中一人で笑ってしまいました。
左下、上部が光っている箱のようなものは、アメリカ製のアンテナを組み立てる建屋です。高さは20m以上あるはずです。右側に立っている赤と白の塔は「ホログラフィータワー」とよばれるもの。この先端に電波の発信機が取り付けられていて、組み上がった電波望遠鏡をこの発信機の方向に向けて電波を受信し、鏡面精度を測定します。OSFのはこのためのタワーが2本立っています。天体写真的には邪魔と感じられるかもしれませんが、これもALMAを支える大事な装置。
そして天の川。左下には南十字星と暗黒星雲「石炭袋」。すぐ上にはケンタウルス座のアルファ星とベータ星。写真中央左上の天の川の一番太いところが、天の川銀河の中心です。さそり座といて座も見てとれます。主要な天体の名前と星座線を入れた画像をこちらに用意しました。散開星団や、暗黒星雲「パイプ星雲」まで写っているので自分でもびっくりです。
初回滞在では満月が空にいたので、天の川のような淡い天体の撮影はできなかったのですが、2度目の滞在はちょうど新月近辺だったので、今回のような写真が手軽に撮れました。もう何枚かお見せできる写真があるので、それはまた次の機会に。
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コメント
素晴らしいお写真ですね!!!
これまで、射手座やさそり座の続きがどうなっているか不明でした。
憧れのケンタウルス座た南十字星、コールサックなどに繋がっているのですね。
本当に素敵です。
ホログラフィータワーなどの詳細も分かって、ありがたいです。
先日、木星と天王星が最接近で、地元大学天文台をお借りして観測会を開きました。
木星は、赤道南の縞が消えていたり、6月と8月に小天体が衝突したりと、大変ですね。
投稿者 sopuranovoce : 2010年9月21日 14:53
お世話になります。とても良い記事ですね。
投稿者 グッチ アウトレット : 2012年11月10日 09:57
こんにちは、またブログ覗かせていただきました。また、遊びに来ま〜す。よろしくお願いします
投稿者 グッチ コート : 2012年11月11日 20:01
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