2006年1月10日

「顔」が見えるプラネタリウム

昨日はとある NPO 法人の打ち合わせも兼ねて、「さいたま市宇宙劇場」に行ってきました。
そこで打ち合わせの前に NPO のメンバーで実は天プラのメンバーでもある K さんの解説をお聞きしました。

ですが、今日はその話ではなく・・・

タイトルにある「顔」が見えるプラネタリウム。
もちろん誰の顔かと言うと解説員の顔です。

このプラネタリウム、写真にもあるように解説員各々がどういう話をするのか、
どんなBGMを使うのか、どんなことを扱うのか、etc... が書いて貼り出されているんですね。
 #もうちょっと大きく、目立つようにしたほうがいいと思いますが。
そして、今月、どの解説員がいつ来るのかもカレンダーになって書いてある。

僕はプラネタリウム、そして科学館には個性が必要だと思います。
館としての個性もありますが、やはりそこにいる「人」の個性を出すことが重要だと思います。

以前、茨城県立自然史博物館に行ったときも、「今週の学芸員紹介」見たいな感じで、
その人がどんな分野を研究しているか、どんなきっかけで科学の世界に入ったのか、
この博物館の見どころは、みたいなことを、顔写真とともに大きく貼り出していました。

科学館はただ単に展示があればいい場所ではありません。
そこに人がいて、人と人が科学を媒介にしてコミュニケーションをする場だと思います。
科学を作り出したのは人ですから、科学を伝えていくのも人です。

そういう意味において、日本科学未来館は至るところにボランティアやインタプリターがいて、
自分たちも学びながら、来館者に何かを伝えていこうとする姿勢が見られて画期的でした。
国立科学博物館もボランティア制度が導入され、自分が実習の際にも学ばせてもらいましたが、
来館者とのコミュニケーションがよくとれています。

上記のような館は最近増えてきていると思いますが、
それぞれの「個」が前面に出ている館は、日本ではまだまだ少ないのではないでしょうか?

プラネタリウムは、そういう意味において、「個」が出しやすい場所だと思います。
解説は解説者の独壇場ですから。特に生解説においては。
オート番組が主流になりつつありますが、
それでも番組のはじめに 10 分程度、「今夜の星空」などを生解説するところは多いです。
確かにその日の星空は、1 ヶ月程度であればほとんど変わりません。
しかし、同じ星空を対象にしても、話すことは解説員それぞれ違うはずです。

「私は、星座とギリシア神話について話します」
「僕は、日本や中国の星座について話します」
「私は、最近の天文学の成果を織り交ぜながら、見えている星を紹介していきます」
「僕は、都会でも見えるような明るい星雲・星団について紹介します」

そしてこのような違いを、館の色として、もっと前面に出していってほしいのです。

昔、渋谷に五島プラネタリウムという名物プラネタリウムがありました。
そこでは、
「○○さんの解説を聞きにきました!」
「□□さんのお話が好きです!」
といった、個々の解説員に対してファンがいました。

日本の風土とはもしかしたら合わないのかもしれませんが、
どの館においても、学芸員・解説員の顔が見え、
それが館の個性の「一部」となればなと思います。


 #天プラもメンバーの顔が見えるようにしないといけません。といって、自分の首を絞めてみる。。。

投稿者 KEN : 10:58 | 2007年度以前の記事 | コメント (259) | トラックバック (115)

2006年1月7日

広がる つながる

今日は自分が所属する「科学の本の読み聞かせの会 ほんとほんと」の例会に出席してきました。

この「ほんとほんと」という集まりについてちょっと説明すると、
「科学」と「絵本の読み聞かせ」を組み合わせた活動をやっていて、
普段は東久留米市にある図書館で、「読もう!遊ぼう!科学の本」という会を主催しています。
ここでは毎月テーマを決め、テーマに関する簡単な実験や工作をしたあと、
それに関連する絵本の読み聞かせをするとともに、様々な絵本を紹介するというものです。
対象は主に幼稚園から小学校中学年程度。
ちなみに「ほんとほんと」のメンバーは主に子どもたちのお母さん方です。
(一部、僕のような学生もいますが。)

今回の例会は、中村理科工業(理科教材を扱っている会社)の実験室をお借りして、
磁石に関する実験の演示を見せてもらったり、実験のちょっとしたコツを教えてもらったりしました。
いろいろグッズも教えてもらいました。

と同時に、机の上には所狭しと磁石に関する絵本が並べられていました。

磁石を使った工作の本から、磁石そのものの不思議を書いた本、
さらに拡がって、地磁気の本、それに関連してオーロラの本。
岩石の本にも磁石にくっつく石(磁鉄鉱など)として磁石が登場。
あげくのはてには「くっつく」ということを扱った本までありました。

こうして考えると、磁石一つから本当に様々なことに発展していくことができます。
地図の話から測量の話にもっていくこともできれば、
地球磁場から古地磁気、磁場の逆転、地球史にもっていくこともできます。
オーロラも然り。マグネター然り。超伝導然り。

磁石一つがいろいろな世界につながっていきます。
「読もう!遊ぼう!科学の本」でも、このような発展の流れを図にしてプリントで配っていますが、
子どもたちにも、このようにいろんな世界へ興味を広げ、幅広い視野を持ってほしいものです。
また、一つの知識から網の目のように知識をつなげていければと思います。

そして、自分もそうありたいもの。

投稿者 KEN : 23:43 | - | コメント (284) | トラックバック (124)

2006年1月1日

あけましておめでとうございます。

今年もぼちぼちといろいろなことを書いていければと思っていますので、
よろしくお願いします。
昨年よりはたくさん・・・書きたいと思っています。気持ちの上では。

さて、とある日記にも書きましたが、今年の抱負です。

今年の抱負は、ずばり、

「『攻め』の一年」

説明すると、
去年はある意味、流れに乗ってた感がありました。
もちろんやってきたことは全て、自分がやりたいからやりました。
取捨選択はしてきたつもりです。
でも、その諸々は全部降ってきたものでした。
札幌でのサイエンスカフェ、プロペラ観望会、pod casting始動、NPO計画、etc...
そのお陰で楽しめましたし、成長もできたました。
でも、自分から創り出したものじゃないですね。
そういう意味では、主体的であったけど受動的でした。

今年は自ら動きを、流れを作りたいと考えています。
仕事を受けるのではなくて、仕事を創りたい。
そして降らせたいです。
それが誰かの楽しみに、成長の糧になればいいと思います。昨年の自分がそうであったように。

それに何か新しいことを始めたいと思います。
もうたまごはいくつかもっているつもりです。
あとは時を待つのみですね。
皆さんも巻き込むつもりなので、覚悟していてください(笑)

去年の11月20日、天教の関東大会での挑戦的な発表は、ある意味そのステップでした。
天プラの発表と言う場を借りて、言いたいことを言わせてもらいました(笑)
今年は行動に移す番です。
天教に、いや、天文教育界に新しい風を、若い風をさらに吹かせたいですから。

というわけで、まとめると

「Reaction」から「action」へ。

って感じですね。

応援よろしくお願いします。

投稿者 KEN : 22:48 | - | コメント (0) | トラックバック (1)

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