2006年2月18日
展示する意味
今、天文台構内にある古墳の発掘をしている。
天文台に古墳があったは前々から知ってたが、まさか発掘してなかったとは。
古墳といっても、仁徳天皇陵のような立派な前方後円墳ではなく、どちらかといえば丘という感じ。
そもそも関東地方には大きな古墳を作る文化は伝わらず、
古墳自体、古墳時代の後期になるまで関東では作られていない。
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さて、古墳論議は置いておいて、ここで問題にしたいのは発掘について。
チラッと見に行っただけなのでどんなものが発掘されたのかわからないが、
例えば、刀剣や勾玉などが発掘されたとしよう。
発掘品は国か都のものになるのだろうが、
まぁ、刀剣や勾玉ならしっかり保管し、ときどき展示したりする、これで問題はないと思う。
では、遺骨が見つかったらどうだろうか?
紛れもなく数千年前は生きていた、誰かである。
それを博物館等で展示することは許されるのか?
そもそも掘り返すことは?
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そんな、数千年前の誰だかわからない人だからいい、と思う人がいるかもしれない。
では、江戸時代のお墓だったらどうだろうか?
実際に東京都でも200年前の墓地跡が見つかり、発掘が行われたことがある。
もちろんそのとき骨壷が見つかった。
しかも、氏名もわかり、現在の子孫の方も見つかったのである。
このときは遺族の意向で、写真等の記録をとることのみとなった。
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では、氏名が明らかにならなければ、勝手に展示してもいいのか?
わかっても遺族がいなければ(見つからなければ)展示してもいいのか?
それとも一切展示しないことがいいのか?
そもそも、発掘品を「展示」するというのはどういうことなのか?
なかなか難しい問題である。
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と、博物館資料論の授業を、天文台での発掘を見て思い出した。
投稿者 KEN : 22:51 | - | コメント (199) | トラックバック (70)
2006年2月17日
科学とアート@未来館
最近、全然更新してなくてすみません。。。
卒研も終わったので、これからは頻繁に書きます。
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で、本題。
久しぶりに日本科学未来館に行ってきた。
意外に未来館には何度も行っている。もう何回行ったかな・・・?
今回は天プラメンバー5人での見学。
未来館が初めてな人も何人かいたため、テンションが高かった(笑)
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常設展は何度も見ているので、今回は省略。
特別展について感想を。
特別展は「アートと科学が交差する サイエンス+フィクション」。
いや、面白かったけど、よくわからなかった(笑)
ゲイジュツって難しい。。。
一番印象に残ってたのは、ボランティアの方との交流。
フラーレンの立体模型の展示があったが、
そのときに折り紙で作ったフラーレン模型を見せてくれ、作り方も教えてくれたのだ。
もちろん、ボランティアの方全員がそういうことをしているのではなく、彼の個人技だったのだろう。
僕自身、未来館にはいろいろ批判したい点もあるが、
このように「人」とのふれあいがしっかりできるのが、未来館のいいところだと思う。
科博と並んで、ボランティアと展示室のそこかしこで触れ合える館は、まだ少ない。
投稿者 KEN : 22:51 | 2007年度以前の記事 | コメント (2) | トラックバック (0)