2006年3月22日

light up

昨日、東京と横浜で桜(ソメイヨシノ)が開花だそうですね。
平年よりも 10 日近く早いとか。
入学式にはもう散ってしまってるかもしれませんね。

桜が咲いたということは、花見の季節ですね。
先ほどニュースで、どこぞの公園(いわゆる花見の名所)で桜がライトアップされるよう。

・・・これはいいのでしょうか?

夜間の街灯が、植物の生長に悪影響を与えるという話はよくあります。
そもそも、花はその開花時間を日照時間に頼っている種類が多いとか。
たとえば、夏の風物詩アサガオは、どれだけ長い時間暗闇が続いたかで花の開花時刻を決定しているそうです。

ライトアップとは、いつも明るく桜を照らす、ということです。
(まさか 24 時間ではないと思いますが。)
つまり、桜にとっては、たしかにエネルギー量が圧倒的に違うとはいえ、常に昼の状態が続くということです。
桜の生体時計が狂うかもしれません。
もしかしたら、来年は花が咲かないかも。。。

夜桜は暗い中で見るからいいのです。
星明り、そして月明かりの中で、かすむ桜の花を眺める。
そんな風情を楽しめる文化が根付いてほしいと思います。
生物たちの生活環境も守れ、エネルギー節約にもなり、まさに一石三鳥じゃないですか。

投稿者 KEN : 23:08 | - | コメント (2) | トラックバック (1)

2006年3月21日

Local

本日、NPO法人 子ども生活ゆめこうばの主催する「春の子どもバザール」というのに参加してきました。
天プラでブースを出してみませんか、というお誘いを受け、太陽が見られる望遠鏡と月面体重計をもって参戦。
もちろん、ATPも登場です。

太陽はおとなも子どもも感動してくれました。
ちょうど時期的に黒点が少ないときでしたが、小さい黒点がいくつか見えました。
すぐに望遠鏡の視野からいなくなってしまう太陽に、地球の自転の速さに驚く人も多かったですね。
月面体重計も大人気。
女の子はなかなか乗りたがらないですが(笑)
月の写真が何枚かあったのですが、もう少しきれいな天体写真を持っていけばよかったと思いましたね。
写真は会話を始めるいいきっかけになります。

さて、今回このような企画に参加させていただいて、強く感じたのは「地域」というもの。
今回の参加者がどのような地域の結びつきがあるのかはわかりません。
「三鷹」という広いものなのか、もっと狭い地域のコミュニティだったのか、
そこはわかりませんが、なにか、地元っていいな、と感じるものがありました。
子どもたち同志の交流ももちろん、おとなの方々の交流、
そしてシニアの方と子どもたち、上級生と下級生といった縦の強いつながりを感じました。

今は、学校も私立に行ったり、アパートやマンションが増えて人の出入りが激しかったりと、
昔からある「地域ぐるみ」「お近所付き合い」というものがなくなりつつある気がします。
隣近所に誰が住んでいるかわからない。
育児などの相談もできない。
そんな問題がニュース等で取りざたされることもありますが、
今回のバザールの雰囲気は、そのような問題があることを忘れさせてくれましたね。
まだまだこのような活動が残っていることが救いになっているのだと思います。

もう一つ感じたのは、お父さんのパワー。
穴を掘って作ったかまどで炭火で豚汁を作ったり、
「逆玉いれ」なる企画を考えて子どもたちと一緒に走り回ったり、
お父さんも少年に戻ってる、という感じがしましたね。
天プラブースでも、熱心に自分の子どもに説明しているお父さんの姿をかなり見かけました。
お父さんの方が目が輝いていましたね(笑)
いや、これはすごく大事だと思います。
子どもはおとなの背中を見て育つとよく言われますが、
お父さんが天文を楽しんでいれば、その姿を見ている子どもたちも天文が好きになるでしょう。
もちろん天文に限りません。
そして、お父さんに元気があれば、子どもたちも活発になるのではないでしょうか?
自分もああいう父親になりたい、そう感じましたね。

投稿者 KEN : 23:19 | 2007年度以前の記事 | コメント (2) | トラックバック (1)

2006年3月9日

Hospital

今日は天プラで、東京医科歯科大学附属病院児童病棟で天文教室をしてきました。

簡単に流れをお話しすると、

まずはプレイルームと呼ばれる場所で、病室から動ける子どもたち(と保護者)を対象に、
Mitaka を使って宇宙旅行をしながら、太陽系や宇宙の構造についてのお話。
前半を担当しました(これについての反省は後ほど。。。)
つづいて、個別に病室訪問。
病室から出られない、ベッドから起きれない子どもたちを少人数で訪れました。

いろいろ反省はありましたが、我々も病院という特殊な環境で天文教室をやるのは初めてであり、
全体的にはよかったのではないでしょうか。
いろいろ勉強にもなりました。

で、個人的反省と考えたこと。

まず最初の Mitaka を使っての説明時。
全体に向かって話せてなかったですね。
一番前に元気な子がいて、その子に気をとられてしまったのと、
なかなか子どもたちの反応がうすかったことで、こっちも少し怖気づいてしまったという感じです。
でも、後者は当たり前なんですよね。
普段は病室に個別にいるのに、大きい部屋で周りに人がいっぱいいる。
学校とちがって周囲は知らない人ばかりです。
しかも、入院しているのですから、元気いっぱいな方が珍しいわけで、
そのあたりを念頭に置いてなかったのがいけなかったわけです。

そして、個別訪問。
最初のキッカケが難しいのもあるのですが、これは子どもたち個人個人にもよりますし、
話し出してしまえば、まぁ、大丈夫なわけです。
困ったのは、終わるとき。
何と言って別れればいいのか?
お母さんには、「また来られるのですか?」とたずねられたましたが、
「また今度ね。」とはなかなか言えません。
次に我々が来る機会に会えるということは、それすなわちまだ入院している、回復していないということにほかなりません。
本人にとっては早く元気になって退院したいでしょう。
「元気になって、天文台にも遊びにきてね。」とも簡単には言えません。
その子の病状を知らないと、軽々しく「元気になったら・・・」的なことは言えないですよね。

こういう意味で「言葉の難しさ」を感じたのは初めてであり、戸惑いも大きかったです。
医科歯科大附属病院での天文教室のキッカケを我々天プラに与えてくださり、
今回も同行してくださった京都大学の嶺重さんには、
「慣れの問題だから、そこまで難しく考える必要はないよ」と仰っていただきましたが、
天プラが、自分がこれから様々な活動を行っていくうえで、同じような壁にぶつかることは多々あるでしょう。
今回は、そういう意味で成長できたいい機会だったと思います。

投稿者 KEN : 23:13 | 2007年度以前の記事 | コメント (274) | トラックバック (134)

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