2007年1月20日

transit

昨晩から今朝にかけて、久しぶり(!)に修論のための観測でした。
目指すは系外惑星のトランジット検出。
すばる望遠鏡の観測によって、ドップラー法で検出された惑星系を持つ恒星を 50cm 望遠鏡で観測し、
惑星による恒星の減光があるかどうかを確かめるのです。

観測自体は、ひたすら恒星を撮像するのみです。
見ていてわかるほどの減光は起きませんから、結果はこれから解析をしてから、ということになるのですが、
その前にすでに問題が。

冬型の気圧配置が弱く、観測開始当初は完全なべた曇り。
当然、なにも写りません。
仕方がないので夕食を食べたりして時間をつぶしていると、23 時過ぎから晴れだし、ほぼ快晴に!
急いで出陣、導入、フォーカスの調整、視野の調整などをするも、
観測を再開できたころにはうす〜い雲が。。。
とりあえず、時々は写るので、100 枚連続撮像をセットして、部屋の中へ。

そして次に戻ってくると…星が流れている!!
なぜだ!?
星は、地球の自転の影響で東から西へ動いているように見えるのはご存じだと思いますが、
望遠鏡にはそれを自動で追尾できるようになっているのです。
にもかかわらず流れているとは・・・!

原因を探っていると、望遠鏡の姿勢的にこれ以上目的の天体に向け続けられないというエラーが出ていました。
この望遠鏡はその構造上、北の天体を追いかけるのが不得意なのですが、
まさにそれが出てしまったのです。

なんとか手動で導入し直し、観測を再開。
…貴重な時間をロスしてしまった。。。
今度は同様なことが起きてもすぐに対処できるよう、寒い中、外で待機。



すると…



続々と流れてくる雲の塊…。
どんどん目標天体の前を通過していきます。
雲のトランジットによる減光をしまくりですよ(泣)

結局、使えるデータは半分くらいでしょうか?
これから解析に入ります。



もっとすっきり晴れてほしいなぁ。。。

投稿者 KEN : 10:02 | 2007年度以前の記事

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