2008年11月21日

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今度は ESO (ヨーロッパ南天天文台)から、
VLT の観測による系外惑星の直接撮像(らしい)のニュースが飛び込んできました!

惑星らしい天体(光点)が見つかったのは、噂のがか座ベータ星。
ずいぶん前から、恒星の周囲にちり(ダスト)の円盤が見つかっていて、惑星があるのか!? 
と話題になっていた星です。
地球からの距離約 70 光年。
誕生してから約 1200 万年しか経っていない非常に若い恒星です。

惑星らしい天体が見つかったのは、ダストの円盤の内側。
中心星からの距離は約 12 億 km(地球太陽間距離の約 8 倍=太陽系では土星のやや内側に相当)です。
先日の日記で紹介した HR8799 同様、ダスト円盤の内縁が、惑星?の重力の影響でくっきりしています。


残念なことにがか座ベータ星は、日本では沖縄などの限られた地域でしか見られません。
南中時の高度がカノープスと同じくらいにしか上がらないのです。
明るさ的には肉眼でもじゅうぶんに見える星なのですが、観望会で見せてあげられないのが残念です。
(望遠鏡で見たってただの恒星にしか見えないと言われればそれまでですが・・・)

しかし、ここにきて、系外惑星直接撮像のニュースが、
ハッブル宇宙望遠鏡、ジェミニ(ケック)、VLT ・・・とつづいてきました。
こうなると、日本のすばる望遠鏡にもがんばってもらいたいものです。
(もちろん、関係者が必死にがんばっているのは知っています。
 同期の友人もそのプロジェクトに加わっていますから。)

だんだんと、系外惑星を直接“視る”のは当たり前、
そこからさらに情報を引き出すか、という時代になっていくんでしょうね。

投稿者 KEN : 22:15 | 天文学最前線

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