天プラの皆様、 JAXA 宇宙研の竹井です。 遅くなりましたが、3/13 に相模原市立博物館で行なった 子ども天文教室での講演「宇宙ふしぎ発見 〜 X 線で探る熱い宇宙」 について報告します。 長くなってしまいました…。 以前にお伝えした > 来月、相模原市立博物館の小学生高学年から中学生向けの講座 > 「子ども天文教室」で講師をさせていただくこととなりました。 > 相模原市立博物館 http://www.remus.dti.ne.jp/~sagami/index.htm > 子ども天文教室: http://www.remus.dti.ne.jp/~sagami/kodomo_t.html のことです。 子ども天文教室は 4 週連続の教室で、僕は第 2 回を担当しました。 参加した子どもは小学 4 年生から中学(たしか) 1 年生までの 19 人で、 僕の回は 4 人がお休みで 15 人の出席者がいました。 先週の土曜日に第 4 回が終わり、感想を書いてもらったのですが、 「X 線の話が面白かった」のようなコメントもあってほっとしています。 子ども相手だけでなく、一般の人向けに専門分野の話をするのは 初めてで、子どもたちが興味を持ってくれるか心配だったので、 とりあえず退屈させないように、資料作りには気をつけました。 ・ところどころにクイズを交える ・ロケット打ち上げやかに星雲などのムービーを入れる ・イラストの描ける友人に宇宙研のマスコッと M-V (えむご)くん、M-V ちゃん をデフォルメした絵を描いてもらい、ところどころに入れる といった工夫をしました。 #クイズの景品として、 M-V くん M-V ちゃんシールを作成して(してもらって) #当たった人には配布したのですが、なかなか好評でした。 と、小手先の工夫はまあよいとして、それより重要なのは内容です。 終わってみてわかったのは「子どもたちにとって何は知っていることで 何が知らないことか」が全然わかっていなかった、ということでした。 話の途中途中で「天の川見たことある人?」とか「銀河って知ってる人?」 と聞いてみて、様子をうかがったのですが、その回答が予想と全然違う! 天の川を見たことのある人は一人もおらず、銀河を見たことある人も ほとんど(一人も?)いませんでした。 僕は「子ども天文教室に参加する子どもは、天文が好きで星を見にいったり しているのだろう」と勝手に思い込んでいたので、これは予想外。 資料も「可視光ではこうだけど、X 線ではこう」という形式でつくって いたので、可視光についての知識が予想より少ないと、X 線の説明にも 影響がでるわけです。 生徒の感想には「X 線の話は難しかったと思う」というものもあり、その 原因は生徒にとっての常識、非常識を間違って認識していたことが 大きいでしょう。 ともかく、実際に話をすることで自分の話のどこに問題があったのか、 どうすればよくなるかがわかったことは非常に貴重なことでした。 今後も専門外の人に話をする機会があるでしょうが、必ず今回の 経験は生きますね。 ちなみに、第 4 回は相模原市立博物館の方が惑星の話をされたのですが、 さすが、わかりやすいものでした。 学生のみなさんは準備にかかる時間等も気になると思います。 初めてだったこともあり、僕は準備に 2-3 晩かかりました。 宇宙研での実験/解析時間をそうたくさん削るわけにもいかなかったので (学会前だし)、宇宙研に宿泊する回数がその分増えることとなりました。 今回は研究室でやるべきことと博物館での話の準備が両立できるくらいの 仕事量だったのでよかったのですが、もし両立できないと、博物館などでの お手伝いを定期的に行なうのはつらいな、と感じました。 これは研究室や学生個人の性格にもよると思いますが、うちの研究室は 検出器の開発実験も行なうため、共同作業が多いという性質があります。 それもあり、研究室の作業がおろそかになりすぎるような状況では お手伝いを楽しむことそのものができなくなる気がしました。 ちなみに、資料作りでもっとも時間がかかったのは、画像収集と、 話す内容を自分で理解することでした。 前者に関しては google のイメージ検索のおかげでかなり楽に 集められるようになったと思うのですが、それでもイメージ通りの 画像を得るのにはかなり時間がかかりました。 後者については時間はかかるものの、その価値は十分にありますよね。 僕は X 線宇宙物理を専攻しているとはいえ、その分野の全てに詳しい わけではなく、知識不足の部分や誤解していた部分までありました。 専門外の方に話をするために準備をすることで、自分の足りない知識を 埋めることができ、今後の講演のためだけでなく、研究する上でも 非常にいい経験ができたと思います。 だんだん話にまとまりがなくなってきたので、とりあえず僕の考えた ことをまとめると、 ・学生にとって一般むけに話をするのは非常に有意義である ・ただし、経験しないとわからない難しさ、問題点もあるので、 一般向けの話になれている人に添削もしくはアドバイスを受け、 最低限のレベルを達成することは必須 ・学生にとっても、プラネタリウムや博物館等にとってもメリットのある 協力が行なえる ということでしょうか。 #一応補足しておきますと、上には話をして気づいた問題点を多く書きましたが、 #最低限のレベルは達成できていた自信はあります。