::単位まめ知識

 あすとろ計算機で換算可能な単位について紹介します。

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  ■ nm
  ■ μm
  ■ mm
  ■ cm
  ■ m
  ■ km
  ■ AU
  ■ ly
  ■ pc
  ■ kpc
  ■ Mpc
  ■ z


■Å :おんぐすとろーむ

天文業界で一般的に使われる波長の単位。特に可視光域の単位として使われるが、他の業界ではほとんど使わない単位なのでnmなどに言いかえられる事が好ましい。けど、みんな使ってる。記号と 響きがかわいい。典型的な原子のサイズくらいの大きさ。

■nm :なのめーとる

Åに代わって使われるべき単位。この単位なら物理系の人にもわかってもらえる。でも、みんな使わない。ウイルスが10nmくらいかな。

■μm :まいくろめーとる

近赤外から赤外の領域でよく使われる単位。可視光で言うIバンドをÅで表現するか、μmで表現するかによってその人の育ちがわかる。バクテリアがこれくらいの大きさ。

■mm :みりめーとる

小学校から見慣れた単位。天文業界では電波屋さんが愛用している領域にあたるが、一般企業も愛用しようとしているのでちょっと困っている。これよりも少し短いあたりの波長域をサブミリなんて言ったりもする。

■cm :せんちめーとる

腹回りや身長が気になる人にとっては重要な単位。天文業界ではセンチ波と呼ばれる電波領域を研究している人々がいる。センチ波と言っても、決して怪しげなビームではない。

■m :めーとる

おそらく、一般的にもっとも利用頻度が高いスタンダードな単位。100年ちょい前に、フランスの人たちが提言した単位で、当時は地球の1周を4万mとすることで定義していた。測定ご苦労様です。

■km :きろめーとる

地球の典型的な地形サイズや、小惑星などのスケールを表すのにちょうど最適な単位。ちょっと走るのがしんどいくらいの距離。

■AU :えーゆー、あすとろのみかるゆにっと

Astronomical Unit、つまり天文単位のこと。太陽と地球の間の平均距離をもってして1AUと定義している。惑星系の話をする時には必須な単位。

■ly :らいといやー

光年のこと、つまり光が1年で進む距離。“おまえがケーキ食べるなんて100万光年早いんだよ!”って使い方は、まあ、当然ですが誤りですので誤解の無きよう。決して時間の単位ではありません。銀河系内の、しかも特に太陽系に近いあたりではよく使われるが実はpcの方が人気。

■pc :ぱーせく

パソコンでもポイントカードでもない。年周視差の方に基礎をおいた天文的距離測定のための単位系で、そういった意味では“光年”よりもスマートな感じがする。太陽系周辺の話をするときによく使う。

■kpc :きろぱーせく

我々のいる天の川銀河のさしわたしが3kpc程度。銀河系内の大きな構造や特に遠い星を表すのにちょうど良いくらいの単位。

■Mpc :めがぱーせく

ここまでくると、我々の銀河系を飛び越えて隣の銀河までのサイズを示すのに使われる。すぐお隣のアンドロメダ銀河までが約0.7Mpc、局所銀河群と呼ばれる我々の銀河系に付随しているちゃちい銀河を除けば全ての銀河はこれよりも遠い。宇宙は広いなぁ。

■z :ぜっと

正確には距離ではなく、どの程度赤方偏移しているかの指標。ハッブルの法則が一般には成り立つので、後退速度と共に距離指標として使われる事が多い。直観的には、あるzの時の宇宙の大きさは今の1/(1+z)倍だと思うと良い。つまり、zが1の時は宇宙は今の半分のサイズだった事になる。そんな時代もあったのです。high-zなどと書かれている時は「はい・じー」と読むと格好良い。

[update:2004/10/14]