私たちが住む宇宙とは、いったいどんな世界なのでしょうか。最先端の天文学の話題に触れつつ、私たちの住む宇宙の姿について、太陽系から宇宙の果てまでを俯瞰してみましょう。天文の各分野の若手研究員をゲストにお招きし、最新の研究についてお話しを伺います。講座の対象は大人ですが、初心者の方にもわかりやすい内容を予定しています。

まるのうち宇宙塾は2013年3月に終了しました。2011年4月からの2年間で、計34回の講座が開催されました。ご愛顧、ありがとうございました。



▼終了済みのイベント

開催日 講師 タイトル 残席数 申し込み キャンセル
【第1回】
4月26日(火)
18:30〜20:00
高梨 直紘
(東京大学 特任助教)
全体俯瞰
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第1回目では、宇宙の全体像を把握します。太陽系を出発し、銀河系を飛び出し宇宙の果てまで、国立天文台の開発した宇宙シミュレータMitakaを使って旅してみましょう。
【第2回】
5月10日(火)
18:30〜20:00
岡本 丈典
(国立天文台 ひので科学プロジェクト 研究員)
太陽
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日々輝き続けている太陽ですが、実は時々刻々その姿を変えています。特にここ1年、太陽活動は活発化しており、大きな太陽面爆発も多数観測されています。一味違った太陽の姿を動画を交えてご紹介します。
【第3回】
5月24日(火)
18:30〜20:00
亀谷 和久
(JAXA 研究員)
星の世界
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私たちの住む銀河系に存在する数千億の恒星たち。太陽や星座を彩る星々もその仲間です。それぞれに個性のある恒星たちの壮大な生と死のドラマに迫り、星の世界に想いを馳せてみましょう。
【第4回】
6月14日(火)
18:30〜20:00

太陽系外惑星

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日下部展彦
(国立天文台 系外惑星プロジェクト室 研究員 )

[講演概要]
太陽以外の恒星の周囲を回る惑星『太陽系外惑星』が発見されてから16年、それらはどのようにして産まれ、どのような惑星なのでしょうか。実際にとらえた系外惑星誕生の現場や、太陽系とは似てもに似つかない系外惑星の姿をご紹介します。

[講師プロフィール]
東京学芸大学修士課程終了後、総合研究大学院大学で博士(理学)を取得。生粋の天文少年上がりの研究員。普段は全身黒づくめの格好で、研究はもちろん可視で見えない赤外線での観測を南アフリカやハワイで行っている。
【第5回】
6月28日(火)
18:30〜20:00

銀河の誕生と進化

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小林正和
(国立天文台/日本学術振興会 特別研究員 )

[講演概要]
私たちの宇宙には、銀河系以外にも大小さまざまな銀河があります。これらの銀河がどのように誕生し、今のような姿になったのか、最遠方の銀河探査の現状と合わせてご紹介します。

[講師プロフィール]
1979年愛知県西尾市生まれ。京都大学理学部卒業、京都大学大学院理学研究科博士課程修了(理学博士)、現在に至る。日本学術振興会特別研究員。専門分野は銀河形成の理論的研究。主に、ライマンアルファ輝線放射天体の起源解明に向けた研究を行っている。
【第6回】
7月12日(火)
18:30〜20:00

「時空」とその向こう

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小阪淳
(美術家 )

[講演概要]
2007年に製作され、全国に配布された「一家に1枚 宇宙図2007」を使って、私たちの宇宙がどのような時空によって成り立っているのかを御紹介いたします。さらには宇宙の始まりに科学がどのように及んでいるのか、科学がどのように世界を知ろうとしているかを、科学の外から見つめてみましょう。

[講師プロフィール]
'94年-'00年SFマガジン(早川書房)装画担当。'00年-'04年朝日新聞にビジュアル連載。2004年沖縄市ワンダーミュージアムに作品常設。文化庁メディア芸術祭 審査委員会推薦作品。'06年Sony ExploraScience(北京)に4作品常設。文部科学省「一家に一枚宇宙図2007」制作に参加。 '07年カンヌ国際広告祭2007Cyber Lions銅賞受賞。 '10年東京書籍「宇宙に恋する10のレッスン」出版(共著)。

[関連サイト]
* KOSAKA Jun's Homepage
* 宇宙図ホームページ
【第7回】
7月26日(火)
18:30〜20:00

抜群にいい視力がもたらす宇宙像

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松本尚子
(国立天文台/日本学術振興会 特別研究員 )

[講演概要]
太陽のような星が華々しい最後を迎える直前に吹き出すガス、天の川銀河を形作る数多の星やガスの動き。そんな様子を捉えることができる「超長基線電波干渉計」という手法。観測天文の中でも群を抜いていい視力を発揮するこの方法を使った、少し特殊な観測分野のお話をしたいと思います。

[講師プロフィール]
宇宙にただ憧れを持って育ってきた高校生が、進学先の鹿児島大学で巨大な電波望遠鏡との運命的な出会いを経て、研究者への道を目指す。今年の春に総合研究大学院大学で博士(学術)を取得。目で日常の景色を見るように宇宙も見たい。そんな憧れを持ちつつ、現在は国立天文台のVERA(ベラ)プロジェクトの一員として、天の川銀河の研究を行っている。そんな私の生活の糧は、宇宙と音楽とおいしい食べ物と適度な運動。

[関連サイト]
* VERA Project
【第8回】
8月9日(火)
18:30〜20:00

電波と赤外線で見る渦巻銀河

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江草芙実
(JAXA 研究員 )

[講演概要]
たくさんの星の集まりである銀河には、その形によって様々な種類があります。そんな中で、なぜ渦巻銀河が面白いのか、そして、電波や赤外線で見ることで何がわかるのかをご紹介します。

[講師プロフィール]
2008年、東京大学大学院にて博士(理学)を取得。その後、カリフォルニア工科大学研究員などを経て、2010年より現職。電波や赤外線など、人間の目には見えない光を通して渦巻銀河の観測・研究を行っている。
【第9回】
8月23日(火)
18:30〜20:00

低温度星のまわりの生命居住可能惑星を探そう

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成田憲保
(国立天文台 研究員 )

[講演概要]
この広い宇宙には地球以外に生命を育む惑星はないのでしょうか?その答えを探るべく、太陽系外惑星の観測者たちは恒星のまわりで液体の水が存在できるような領域にある惑星「生命居住可能惑星」を探しています。その中で、最近「低温度星」という太陽より温度の低い恒星を公転する生命居住可能惑星の探索に注目が集まっています。今回は今年から開始した、このような惑星を探すプロジェクトを紹介します。

[講師プロフィール]
1981年(昭和56年)千葉県千葉市生まれ。2003年(平成15年)東京大学理学部物理学科卒業、2008年(平成20年)東京大学大学院博士課程修了(理学博士)、現在に至る。専門分野は、太陽系外惑星の観測。研究と並行して、最先端の科学の知識を子どもや一般に向けて伝える活動を行っている。
【第10回】
9月13日(火)
18:30〜20:00

大質量星の誕生

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金美京
(国立天文台 研究員 )

[講演概要]
太陽質量の10倍以上の質量を持つ大質量星は星からのガスやエネルギー放射により周辺環境に大きい影響を与えます。これらの大質量星はどのようにうまれるのでしょうか。理論研究と観測から明らかになりつつあるその誕生の姿をご紹介します。

[講師プロフィール]
韓国ソウル出身。2004年ソウル大学を卒業後、2005年10月、日本にきました。東京大学大学院理学系研究科で修士、博士(理学)取得。主に超長基線干渉計を用いて大質量星形成領域の電波観測・研究を行っています。
【第11回】
9月27日(火)
18:30〜20:00

超新星ニュートリノで探る星の最後の姿〜超新星爆発〜

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川越至桜
(東京大学 特任研究員 )

[講演概要]
太陽の10倍以上もの質量をもつ星は、最期に「超新星爆発」と呼ばれる大爆発をおこします。そして、たくさんの「超新星ニュートリノ」を放出します。この壮絶なる星の死について、素粒子の一種であるニュートリノから迫ってみましょう。

[講師プロフィール]
神奈川県出身。総合研究大学院大学で博士(理学)を取得。専門分野は超新星ニュートリノの理論的研究。特技は箏(箏曲助教所持)。中学高校と体育会系だった体力を生かし、日々研究や様々なイベントに取り組んでいる。
【第12回】
10月11日(火)
18:30〜20:00

宇宙最大の大爆発、ガンマ線バースト

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橋本哲也
(国立天文台 研究員 )

[講演概要]
「ガンマ線バースト」は宇宙で最も激しい爆発現象で、突然大量のガンマ線が放出される謎の天体現象です。近年明らかになりつつあるガンマ線バーストの正体について、すばる望遠鏡を用いた最新の研究結果も交えて紹介します。

[講師プロフィール]
1980年岡山県井原市生まれ。九州大学理学部卒業、東京大学理学系研究科博士課程修了 (理学博士)、京都大学研究員を経て現在に至る。国立天文台 TMT プロジェクト研究員。専門分野はガンマ線バーストと活動銀河核の観測的研究。
【第13回】
10月25日(火)
18:30〜20:00

*ノーベル物理学賞受賞記念*
Ia型超新星と宇宙膨張

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高梨直紘
(東京大学 特任助教 )

[講演概要]
2011年度のノーベル物理学賞は、Saul Perlmutter氏、Adam Riess氏、Brian Schmidt氏が受賞しました。その内容は、Ia型超新星を用いた距離測定による宇宙の加速膨張の発見。1998年に出版された、Supernova Cosmology ProjectとHigh-z Teamが独立に加速膨張の発見を報告した論文が評価されました。この内容について、その背景にある研究を時系列に取り上げながら、わかりやすく解説します。

[講師プロフィール]
1979年広島県広島市生まれ。東京大学理学部天文学科卒業、東京大学理学系研究科博士課程修了 (理学博士)、国立天文台広報普及員、ハワイ観測所研究員を経て現在に至る。東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラムを担当。専門分野はIa型超新星を用いた距離測定と天文学コミュニケーション論。

[関連サイト]
* Supernova Cosmology Project
* The High-Z SN Search
* ノーベル物理学賞受賞記事(朝日新聞)
【第14回】
11月8日(火)
18:30〜20:00

惑星、オーロラ、宇宙プラズマ

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笠原慧
(宇宙科学研究所 助教 )

[講演概要]
惑星の周りに広がる宇宙空間を、たくさんの電子やイオンの粒々が高速で飛び交っている。それが私達の住む世界です。画像や動画でよく目にするオーロラ現象は、それら電子、イオンのあらわれのひとつです。そうした電子やイオンの振る舞い、そしてそれを観測する手法(装置)についてお話しします。

[講師プロフィール]
2009年に東京大学大学院にて博士(理学)の学位を取得。JAXAプロジェクト研究員などを経て、2011年より現職。惑星探査衛星が取得したデータを解析して宇宙空間のダイナミックなプラズマ(=イオン+電子)現象を探りながら、一方で将来の探査に向けた新しいプラズマ観測器の開発を行っている。

[関連サイト]
* JAXA宇宙プラズマ研究系ウェブページ
【第15回】
11月22日(火)
18:30〜20:00

天の川銀河の中心で起こった星のベビーブーム

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松永典之
(東京大学 特任研究員 )

[講演概要]
2万5千光年の彼方にある天の川銀河の中心は、太陽の百万倍の質量を持つブラックホールが隠されているなど謎に満ちた場所です。最近私たちが「セファイド変光星」という天体を利用して行った研究では、その場所で2500万年前に星が活発に生まれた時期のあったことがわかりました。それらの成果を紹介しながら、変光星とは何か、天の川銀河はどんなところか、などについてお話ししたいと思います。

[講師プロフィール]
1980年群馬県高崎市生まれ。東京大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了(理学博士)。日本学術振興会特別研究員を経て、2009年より現職。主に変光星の観測を行いながら、銀河系の構造や進化について研究している。

[関連サイト]
* 研究紹介のページ
【第16回】
12月13日(火)
18:30〜20:00

アルマ望遠鏡が解き明かす星の誕生

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平松正顕
(国立天文台 助教 )

[講演概要]
南米チリに建設中の電波望遠鏡アルマ(ALMA)。今年9月からいよいよ観測を開始したこのアルマ望遠鏡により、星や惑星の誕生の様子がこれまでになくくっきりと描き出されると期待されています。チリ現地の写真を交えながら、アルマ望遠鏡が紐解く宇宙の謎についてご紹介します。

[講師プロフィール]
1980年岡山県倉敷市生まれ。東京大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了(理学博士)。台湾中央研究院天文及天文物理研究所 博士研究員を経て、2011年より現職。電波望遠鏡を用いた星形成領域の観測を行いながら、アルマ望遠鏡の広報も担当している。

[関連サイト]
* アルマ望遠鏡
【第17回】
1月24日(火)
18:30〜20:00

【特別企画/入門編】もっと宇宙を楽しもう

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高梨直紘
(東京大学 特任助教 )

[講演概要]
まるのうち宇宙塾の初心者の方を対象に、第1回目と同じ内容の講義を行います。私たちが住んでいる宇宙は、いったいどのような世界であるのか。最先端の天文学によって明らかにされた宇宙の姿を、国立天文台が開発した宇宙シミュレータMitakaを用いて眺めます。宇宙を俯瞰する視点を身につける事で、さまざまな天文宇宙に関する知識をリンクさせる事を目的として、お話ししたいと思います。

[講師プロフィール]
1979年広島県広島市生まれ。東京大学理学部天文学科卒業、東京大学理学系研究科博士課程修了 (理学博士)、国立天文台広報普及員、ハワイ観測所研究員を経て現在に至る。東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラムを担当。専門分野はIa型超新星を用いた距離測定と天文学コミュニケーション論。

[関連サイト]
* Mitaka
【第18回】
1月31日(火)
18:30〜20:00

磁場とプラズマのマリアージュ

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石川遼子
(国立天文台/日本学術振興会特別研究員 )

[講演概要]
太陽は、"磁場"によって引き起こされる大小様々な爆発現象に満ち満ちています。そんな太陽の素顔に、"磁場"と"プラズマ"をキーワードに迫ります。

[講師プロフィール]
太陽観測衛星「ようこう」のムービーに魅せられてはや7年。「ひので」のデータ解析に加え、最近は、太陽磁場を測定する観測装置の開発にも取り組む。2011年に東京大学大学院にて博士(理学)の学位を取得。日本学術振興会特別研究員。山口県出身。
【第19回】
2月15日(水)
18:30〜20:00

広く深く宇宙を見よう、次世代観測装置開発の裏側

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山野井瞳
(国立天文台 研究支援員 )

[講演概要]
2012年、ハワイ島マウナケア山頂にある"すばる望遠鏡"に新しい観測装置"Hyper Suprime-Cam(ハイパーシュプリームカム)"が搭載されます(画像提供:国立天文台)。現在、私たち装置開発チームはファーストライトに向け、着々と準備を進めている最中です。Hyper Suprime-Cam とはどんな装置なのか紹介するとともに、知られざる装置開発の裏側についてお話します。

[講師プロフィール]
2010年、銀河団の研究にて総合研究大学院大学で博士(理学)の学位を取得。同年夏より、Hyper Suprime-Cam 開発チームに配属される。観測中は一晩中何かを食べ続けているため、周りから大食いのレッテルを貼られる。

[関連サイト]
* すばる望遠鏡
【第20回】
2月28日(火)
18:30〜20:00

建設開始!!重力波望遠鏡「かぐら」

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阿久津智忠
(国立天文台 助教 )

[講演概要]
ふつうの望遠鏡は宇宙をよく見るためのものですが、重力波の望遠鏡は宇宙をよく「聴く」ためものと言えます。今回は、日本で新たに建設が開始された重力波望遠鏡「かぐら」(画像提供:東大・宇宙線研究所)の紹介を中心に、重力波検出のための技術や、重力波で新たに分かってくるであろう宇宙の姿などについてお話しします。

[講師プロフィール]
2008年、重力波検出器の研究で東京大学大学院にて博士(理学)を取得。その後、日本電気株式会社にて勤務の後、2010年4月より現職。現在は主に、地上用と宇宙用それぞれの観測装置の設計開発を行なっている。

[関連サイト]
* 国立天文台 重力波プロジェクト推進室
* 大型低温重力波望遠鏡「かぐら」
【第21回】
3月13日(火)
18:30〜20:00

ディスプレイの中の宇宙

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武田隆顕
(国立天文台 専門研究職員 )

[講演概要]
天文学においても、コンピュータを使って様々な現象をシミュレーションすることは、重要な研究の手段です。そのようなシミュレーションから「一般の人が見て楽しい」映像を作るということについてお話します。

[講師プロフィール]
東京工業大学博士課程終了後、国立天文台4D2Uプロジェクトで様々なシミュレーションの可視化映像を作成。時々生物のデータから可視化映像も作っている。

[関連サイト]
* 国立天文台4D2Uプロジェクト
【第22回】
3月27日(火)
18:30〜20:00

火星 -気になる異星のチラリズム-

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豊田丈典
(日本学術振興会特別研究員DC1 )

[講演概要]
火星は、地球以外では最も探査が進んでいる惑星です。地球にいながらにして火星の様子を知るためには、様々な工夫が必要になります。今回は遠隔地からの測定(リモートセンシング)手法を紹介しながら、気になる異星:火星についてお話しします。

[講師プロフィール]
1984年東京生まれ。東京大学理学部卒業後、現在は東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻博士課程3年生(2012年3月博士(理学)取得見込)。日本学術振興会特別研究員DC1。
【第23回】
4月24日(火)
18:30〜20:00

モノ作りで探る宇宙

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鈴木竜二
(国立天文台TMTプロジェクト室 助教 )

[講演概要]
私の専門は、新しい観測装置を用いて行う天文学です。新しい宇宙の姿や想像もしなかった発見の多くは新しい技術を取り入れた観測装置から生まれてきました。そんな技術が映しだした新しい宇宙や、次世代の観測装置についてお話しします。

[講師プロフィール]
東北大学理学部卒業。大学院生の時に島流しの刑に遭い、ハワイで8年過ごす。やっとハワイを脱出したと思ったら飛行機を間違えてカリフォルニアに行ってしまい、そこで1年過ごす羽目に。去年9年ぶりに日本に帰ってきて、ご飯の美味しさに感動しています。

[関連サイト]
* 国立天文台TMTプロジェクト室
【第24回】
5月22日(火)
18:30〜20:00

宇宙大規模構造に見える見えないもの

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加用一者
(東邦大学 博士研究員 )

[講演概要]
宇宙には色々な大きさの天体があります。地球とか太陽とか星団とか銀河とか銀河団とか…その中でも、構造を持つものとしては最大級だと思われる「宇宙大規模構造」について、どれだけ大きくてカッコいいのかをお話ししたいと思います。そして、これらを眺めているうちに人々が気づいた異変と、その異変を納得しようとして人々が生み出した数々の「見えない」存在を解説します。また、眺めれば眺めるほど美しい構造なのに、それをどうしたらいいのかわからない研究者たちの苦悩についてもお話し出来ればと考えています。

[講師プロフィール]
2004年に東京大学大学院にて博士(理学)の学位を取得後、名古屋大学、IPMU、ポーツマス大などを移り渡り2011年より現職。主にコンピュータの前に座って宇宙大規模構造を眺めていますが、ときにはハワイの山頂から夜空を眺めている…つもりでいながら、そこでも見ているものはやはりコンピュータ画面だったりします。
【第25回】
6月26日(火)
18:30〜20:00

南極での天文学を目指して

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永井誠
(筑波大学 助教 )
[講演概要]
宇宙を研究する上で欠かせない望遠鏡。宇宙のことをより深く知るためには、望遠鏡を置く場所が重要になります。新しい望遠鏡の設置場所として、今、南極大陸が注目されています。極寒の地、南極では、宇宙のどんな姿を見ることができるのでしょうか。南極での天文学について、電波望遠鏡の南極ドームふじ基地設置計画を中心にお話しします。

[講師プロフィール]
1980年千葉県生まれ。東京大学大学院理学系研究科にて、星間物質の研究で博士(理学)の学位を取得。筑波大学、高エネルギー加速器研究機構を経て、2012年より現職。主に銀河系の星間物質に関わる様々な現象を、電波望遠鏡を使って研究しています。

[関連サイト]
* 宇宙観測研究室
【第26回】
7月24日(火)
18:30〜20:00

元素の起源-私たちはどこで生まれたのか-

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中村航
(国立天文台 研究員 )

[講演概要]
現在、私たちの住む地球は様々な元素であふれています。空気中の酸素、骨をつくるカルシウム、指輪やネックレスを彩る金、プラチナ...。しかしこれらの元素は、宇宙が誕生したときには存在していなかったことをご存知でしょうか?今から約137億年前の宇宙に存在していたのは、水素やヘリウムといったほんの数種類の軽い元素だけでした。それでは、地球や私たち自身を作っている元素たちはどこからきたのでしょうか。本講演では、とくに超新星爆発とよばれる天体現象に焦点を当てて、様々な元素の起源に迫ります。

[講師プロフィール]
1980年熊本県多良木町生まれ。京都大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了(理学博士)。日本学術振興会特別研究員、東京大学ビッグバン宇宙国際研究センター特任研究員を経て、2009年より現職。専門は重力崩壊型超新星爆発の数値シミュレーションおよび元素合成。

[関連サイト]
* 国立天文台理論研究部
【第27回】
8月28日(火)
18:30〜20:00

銀河の作り方〜隠し味はブラックホール

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大井渚
(JAXA 研究員 )

[講演概要]
現在の宇宙は立派に成長した銀河で満ちあふれています。その進化の鍵を握るのは、銀河の中心部にある巨大なブラックホールだと考えられています。銀河形成史に隠された銀河と巨大ブラックホールの関係についてご紹介します。

[講師プロフィール]
小学生の時に天文学者に憧れて、今年の春に総合研究大学院大学で博士(理学)を取得。宇宙の美しさを多くの人と共有することを夢見ながら、銀河中心で激しく活動しているブラックホールの謎の解明に立ち向かっています。
【第28回】
9月25日(火)
18:30〜20:00

星形成のメソッド

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百瀬莉恵子
(宇宙線研究所 研究員 )

[講演概要]
「銀河を構成する星がどのように形成されたか」は、天文学における大きな問題の1つです。そこで「銀河規模での星形成」をキーワードに、星形成過程とその活動性について最新の観測結果をご紹介します。

[講師プロフィール]
1983年長野県高遠町(現伊那市)生まれ。東京学芸大学教育学部卒業、本年3月に東京大学理学系研究科博士課程修了(理学博士)。本年4月より現職。博士になってはや半年、「楽しくサイエンス」をモットーに毎日研究しております。

[関連サイト]
* 宇宙線研究所観測的宇宙論グループ
【第29回】
10月23日(火)
18:30〜20:00

天の川銀河の銀河面からのX線放射 -その正体は何?-

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森鼻久美子
(理化学研究所 特別研究員 )

[講演概要]
私たちが住む天の川銀河の銀河面からは可視光だけでなく、X線でも強い放射があり、30年以上その起源は謎でした。しかし、最近少しずつその正体が明らかになりつつあります。強いX線はどこから出ているのか?について紹介します。

[講師プロフィール]
兵庫県淡路島出身。神戸大学理学部卒業後、いったん民間企業で働いていたものの天文への夢を捨てきれず大学院へ。2012年3月、東京大学大学院理学研究科天文学専攻を修了 (理学博士)。現在、研究者1年生として理化学研究所 MAXIチームでX線を使用して天文研究を行っています。

[関連サイト]
* 理化学研究所MAXIチーム
【第30回】
11月20日(火)
18:30〜20:00

宇宙に溢れる無数の惑星たち

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堀安範
(国立天文台 理論研究部/特別研究員 )

[講演概要]
現在までに、太陽系外には 3,100個以上の惑星が発見されています。これは私たちの肉眼で見える、夜空に輝く星の数と同じくらいです。こうした太陽系外の惑星たちは、私たちの太陽系とは全く異なる姿をしています。そこで、本講演では、太陽系誕生の秘密とともに、神秘的な太陽系外惑星の姿とその起源、第二の地球や生命の可能性について、最新の話題を皆さんにご紹介します。

[講師プロフィール]
大阪府東大阪市生まれ。東京工業大学 地球惑星科学専攻で博士(理学)を取得。2011年より、日本学術振興会特別研究員として、国立天文台 理論研究部に所属。専門は惑星科学。

[関連サイト]
* 国立天文台理論研究部
【第31回】
12月11日(火)
18:30〜20:00

宇宙の一番星の探査

終了 終了 終了
津村耕司
(JAXA 宇宙航空プロジェクト研究員 )

[講演概要]
宇宙誕生から約1億年後あたりで宇宙で最初の星が誕生したと考えられていますが、「すばる」などの大望遠鏡をもってしても、そのような「宇宙の一番星」はまだ観測されていません。そこで私たちは、口径10cm程度の小さな望遠鏡をNASAの観測ロケットに搭載して打ち上げての観測を実施するなどして、「宇宙の一番星」からの光を捉えようとしています。今回はそんな「宇宙の一番星」の観測をめざすプロジェクトの研究をご紹介します。

[講師プロフィール]
1982年兵庫県神戸市出身、2005年東北大学理学物宇宙地球物理学科(天文)卒業、2010年東京大学大学院理学系研究科天文学専攻修了、博士(理学)。博士課程在学中日本学術振興会特別研究員、大学院時代からJAXA宇宙研にてロケット観測にたずさわり、現在に至る。現在はロケット観測に加え、赤外線天文衛星「あかり」のデータ解析、次期赤外線宇宙望遠鏡「SPICA」の開発等にも関わっている。

[関連サイト]
* 宇宙赤外線背景放射観測プロジェクト
【第32回】
1月29日(火)
18:30〜20:00

【特別企画/入門編】もっと宇宙を楽しもう

終了 終了 終了
平松正顕
(国立天文台 チリ観測所 助教 )

[講演概要]
まるのうち宇宙塾の初心者の方を対象に、第1回目と同じ内容の講義を行います。私たちが住んでいる宇宙は、いったいどのような世界であるのか。最先端の天文学によって明らかにされた宇宙の姿を、国立天文台が開発した宇宙シミュレータMitakaを用いて眺めます。宇宙を俯瞰する視点を身につける事で、さまざまな天文宇宙に関する知識をリンクさせる事を目的として、お話ししたいと思います。

[講師プロフィール]
1980年岡山県倉敷市生まれ。東京大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了(理学博士)。台湾中央研究院天文及天文物理研究所 博士研究員を経て、2011年より現職。電波望遠鏡を用いた星形成領域の観測を行いながら、アルマ望遠鏡の広報も担当している。

[関連サイト]
* Mitaka
【第33回】
2月19日(火)
18:30〜20:00

ロケットによる太陽フレアのX線観測

終了 終了 終了
石川真之介
(国立天文台/日本学術振興会特別研究員 )

[講演概要]
太陽フレアと呼ばれる太陽系最大の爆発現象は、高エネルギーのX線やガンマ線を発することが知られています。X線観測は太陽フレア研究のために重要ですが、X線は大気で吸収されてしまうため、観測は宇宙に出て行う必要があり、主に人工衛星が用いられています。しかし、衛星を打ち上げるとなると大きなコストがかかり、失敗は許されません。そのため、新しい技術の実証を兼ねる場合等の最先端の研究には、より小規模に行うことができる観測ロケットが使われています。私たちは昨年11月、NASA と共同で太陽観測ロケット FOXSI を打ち上げ、太陽フレアのX線観測に成功しました。本講演では、ロケットのたった5分間の観測時間のために費やした4年以上にもわたる開発と、ロケットの打ち上げの様子、観測成果を紹介したいと思います。

[講師プロフィール]
1982年神奈川県生まれ。東京大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科博士課程修了 (理学博士)。カリフォルニア大学バークレー校博士研究員を経て、2012年より現職。衛星データを用いた太陽フレア研究、宇宙観測用の機器開発を行いつつ、科学マンガの出版、同人活動等も行っている。

[関連サイト]
* FOXSI2012FlightCampaign
【第34回】
3月26日(火)
18:30〜20:00

Supernovae: the deaths of stars

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Hanindyo Kuncarayakti
(東京大学 博士課程3年 )

[講演概要]
超新星は、宇宙でもっとも目立つ現象のひとつです。古来より人々によって観測されてきましたが、現代天文学はたくさんの超新星を発見することに成功しています。講演では、超新星の一般的な話題に触れるとともに、最近の研究で明らかになってきた超新星の性質について紹介したいと思います。※講演は基本的に日本語で行います

[講師プロフィール]
1983年、インドネシアのSurabayaで誕生。2005年にバンドゥン工科大学を卒業、2008年にバンドゥン工科大学の大学院を修了(修士)。2009年より来日し研究生を経て東京大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程に編入、2013年3月に修了見込(博士)。4月よりKavli IPMUにて研究員に着任予定。超新星の爆発前の天体や母銀河の性質についてが専門分野。星団や変光星、観測機器、そして猫とギターも研究領域です。