無限に広がる大宇宙。静寂な光に満ちた世界。この宇宙に人類が飛び出してから、すでに半世紀。
宇宙は人類の知のフロンティアとなり、人々はそれをネタに作品を作り、育て、そして萌えていった。そうだ、宇宙は萌えなのだ。

人々は、衣食住を保証されたサバイバルを生き抜き、かつて今までいかなる先達たちも実現し得なかった宇宙の楽園を、あの永遠のシャングリラをこの日本に実現しつつある。

ああ、選ばれし者の恍惚と不安、共に我にあり。宇宙と共に生きる人類の未来がひとえに我々の双肩にかかってあることを認識するとき、めまいにも似た感動を禁じ得ない……

趣旨

現代の天文学が明らかにしてきた宇宙の姿は、私たちの世界観にどのように影響しているのでしょうか。文化のさまざまな側面に、その影響があることは疑いようがありません。しかし、その現れ方は多種多様で、ひとくくりに語る事は不可能です。

本イベントでは、特にサブカルに注目した時に、どのような形で宇宙がその姿を覗かせるのか、具体的な事例を取り上げながらゲストと共に論じていきます。特に80年代以降のアニメや漫画、ライトノベルなどのSF作品に注目します。

その構造やパターンを明らかにすることで、太陽系外惑星における生命兆候探査など、今後の天文学におきるであろうエポックメイキングな発見が、私たちの文化にどのようなインパクトをもたらすのかについても、考えてみたいと思います。

開催情報

演題
「サブカル×宇宙」論
日時
2015年3月19日(木) 19:00-22:00
定員
30名
参加費
4,000円(飲食費、飲み放題パーティーコース)
中継
ニコニコ動画:http://live.nicovideo.jp/watch/lv213684977
YouTubeLive:https://www.youtube.com/watch?v=rAQfs1HxOII
その他
ビュッフェスタイルでの飲食を伴うイベントです。

登壇者・司会

登壇者

福江 純 氏
(ふくえ じゅん)

天文楽者。1956年山口県宇部市生まれ。1978年京都大学理学部卒業。理学博士。1983年同大学院修了。現在は、大阪教育大学天文学研究室教授。
専門はブラックホール天文学。主な著書は、『SFはどこまで可能か?』『ブラックホール宇宙』『SFアニメを科楽する』など。SF、マンガ、アニメ、ゲームが大好きな人間で、現在は「閃の軌跡II」の最中。妻が1人と子が3人いる。

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登壇者

山本 弘 氏
(やまもと ひろし)

SF作家。1956年京都生まれ。代表作は『神は沈黙せず』『アイの物語』『詩羽のいる街』(以上、角川書店)、『地球移動作戦』(早川書房)、『UFOはもう来ない』『プロジェクトぴあの』(以上、PHP研究所)、『僕の光輝く世界』(講談社)、『MM9』『翼を持つ少女 BISビブリオバトル部』(以上、東京創元社)など。『去年はいい年になるだろう』(PHP研究所)で第42回星雲賞日本長編部門を受賞。

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登壇者

野尻 抱介 氏
(のじり ほうすけ)

SF作家。1961年生まれ。三重県津市在住。計測制御・CADのプログラマー、ゲームデザイナーをへて専業作家になる。『ふわふわの泉』『太陽の簒奪者』『沈黙のフライバイ』『南極点のピアピア動画』ほかで星雲賞7回受賞。宇宙作家クラブ会員。TwitterID @nojiri_h

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司会

渡部 義弥 氏
(わたなべ よしや)

大阪市立科学館の天文学担当学芸員。1968年東京生まれの湘南育ち。
東京学芸大学で天文学を学ぶと同時に、パソコン通信、インターネットにはまり、珍妙な人脈を築く。結婚後、健康な生活と引き替えにサブカル「趣味」は封印する一方、「業務」にたくみにサブカル要素を織り込み、SF作家を登壇させるシンポジウムや、小惑星「小松左京」の命名や氏の顕彰。野尻抱介氏のSF小説をプラネタリウム番組にする企画などを行ってきた。

申し込み

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会場

King of Kings

大阪府大阪市北区梅田1-3-1 大阪駅前第1ビル地下1階
JR大阪駅徒歩5分・西梅田駅・北新地駅徒歩1分

主催
計算基礎科学連携拠点(代表機関:筑波大学計算科学研究センター)
共催
天文学普及プロジェクト「天プラ」
協力
学術コミュニケーション支援機構